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新潟―小樽フェリーの「船内無料Wi-Fi」は、16時間半の長距離航路の救世主!? ネックは通信制限…

鉄道乗蔵鉄道ライター
フェリーらべんだあ(写真:Qqz65bb59 CC BY-SA 4.0)

 筆者は、先日、新日本海フェリーの新潟小樽航路を利用した。この航路に以前、乗船したのはコロナ禍前だったことから数年ぶりの乗船となったが、新日本海フェリーについては10年ほど前から、乗船予約や乗船名簿への記入がすべてインターネットだけで完結できるシステムになっており、乗船開始前時刻に新潟港フェリーターミナルの乗船口に直接行き、スマートフォンに表示させたQRコードを係員が持っている端末にかざすだけで乗船できる。

 新潟港の出航時刻は12時ちょうどであるが、船内には約1時間前から乗船できる。小樽港の到着は翌日朝の4時30分で、16時間30分ほどの船旅となる。なお、あらかじめ船内のカウンターに申し出ておけば6時までは船内休憩することもできる。

フェリーらべんだあのエントランス(筆者撮影)
フェリーらべんだあのエントランス(筆者撮影)

 かつての長距離フェリーの旅では、出航して陸地から離れてしまえば、携帯電話が圏外となってしまいインターネットがほとんどつながらないというのが常であったが、近年では少し事情が異なっているようだ。新日本海フェリーでは、なんと、無料の船内Wi-Fiサービスを提供しているのだ。筆者の記憶する限りでは、コロナ前にはこのようなサービスはなかったと思い、船内のカウンターの方に話を聞いてみたところ、4年ほど前に船内Wi-Fiサービスを開始したという。新日本海フェリーのホームページには2020年3月1日付で、「船内Wi-Fiサービス」に関するページができていたので、どうやらこのころからサービスが開始されたらしい。一般的に乗船時間が長時間に及ぶフェリーへの乗船は、とにかく暇との戦いだという方も一定数おられるようであるが、この船内Wi-Fiサービスはこうした方々の救世主となりうるのだろうか。

 残念ながら、陸地のWi-Fiサービスとは違って、接続回数は1日5回以内、1回の接続は30分間と通信に制限があるのが船内Wi-Fiの特徴となってしまっている。筆者が船内ロビーの掲示物によって、船内Wi-Fiの存在に気付いたのは出航からしばらくたった夕方頃で、おそらくは秋田県の沖合を航行しているものと思われたが、前述の船内のカウンターの方によると「携帯電話の回線を使っているため、船が陸地から離れている場合にはインターネットがつながらないので、このあたりだと厳しいかも」ということだった。

フォワードサロン(筆者撮影)
フォワードサロン(筆者撮影)

 筆者のスマートフォンから、Wi-Fi接続を試みたところ、一応は微弱な電波を拾ってくれたため、インターネットへ接続ができYouTubeの視聴もできたのであるが、およそ24分ある鉄道模型関連の動画視聴をしていたところ、15分が経過したところで動画がフリーズし、1回の接続時間の30分を待たずしてネット回線がつながらなくなってしまった。

 それでも、船内Wi-Fiサービスが全くなかったコロナ前とは異なり、乗船中はほとんど外界と隔絶されるような状況ではなくなったことから、比較的陸地に近い場所で1回30分、1日5回というチャンスを狙って、計画的な船内ネットライフをたしなみたいところだ。

船内レストランでの食事は備え付け端末からの注文で会計はセルフレジだった(筆者撮影)
船内レストランでの食事は備え付け端末からの注文で会計はセルフレジだった(筆者撮影)

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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