〈ちゃみぽ〉に〈ちゃにぼ〉、呪文のような言葉が飛び交う店内。今や東京でも名を馳せる最狂の脂うどん。
朝7時から営業のうどん屋さん
福岡市東区の箱崎で、独立したお店を構えて1年半を迎えようとする「うどん箱太郎」。〈最狂の脂うどんで脂補充〉する為に、朝7時の開店前からP.P(ポールポジション)を目指して訪れる人も多いのだそう。1日の営業時間が4時間しかないのもレアな魅力があるのかもしれません。
裏路地にあるお店は1軒家のような佇まいで、看板も何もないので探すのが大変。それなのに多くの人が訪れるのがすごい。認知度も人気もに高い証拠でしょう。玄関を開けると箱太郎の代名詞、「脂、足りてますか?」の提灯が。
〈サイコパス大将〉として、TikTokやYouTubeでも活躍する、こちらが箱太郎大将。先日は東京でホリエモンとコラボメニューも提供したという活躍ぶりで、お味もさることながら、名物大将として人気もうなぎ上りです。
うどんを食べ終えたなら、「いってらっしゃい!」と見送ってくれるのも、箱太郎大将のお馴染みのフレーズです。
店内では、なにやら呪文のような言葉が飛び交います。「ちゃみぽ」に「ちゃにぼ」、「ちゃにたま、よもぎ」などなど。読み解くと・・・
鹿児島産ブランド豚、茶美豚(ちゃーみーとん)を使用していることから、このような名称でよばれているようですね。
・ちゃみぽ:茶美豚とほうれん草(ポパイの好物)のちゃーみーポパイの略
(※このメニューは現在は提供していないようです)
・茶にぼ:茶美豚に煮干し脂をふりかけたもの
・茶にたま:茶ニボにさらに蘭王(生卵)をトッピング
・よもぎ:限定のよもぎ麺
メニューを独特の呼び方で注文するのは常連さんがほとんど。上記メニューは日々あるわけではないので、巡り合えたら食べたくなる。
今回は、茶ニボ+蘭王の「茶にタマ」をいただきます。程よく脂肪もあり、お肉だけでも美味しくいただける鹿児島産の〈茶美豚〉に、福岡の朝倉産で、新鮮なシャキシャキ食感が特徴的な〈ねぎ大将〉をたっぷり使った一杯です。
茹でた麺に、鰹の風味がよい出汁と茶美豚が器に注がれます。
器に注がれた、たっぷりの茶美豚に次はねぎ大将をふりかけます。
ねぎ大将もたっぷりと盛り付けてくれます。
そして仕上げに、フライパンで熱々に仕上げたニボ油を注ぎます。ジュワ―っと鉄板焼きのような音を立てて、スープの上で油が躍ります。「脂、足りてますか?」
そして仕上がったのがこちら、「茶にタマ」です。熱々に仕上がっているので、そのままスープを飲むと火傷するくらい。混ぜながら食べてくださいね、と箱太郎大将が優しく声かける。
この茶美豚は、食感も味わいも美味しい。ベースの鰹出汁や、熱々のニボ油も絡めれさらに良き味わいに。さすがのブランド豚、食材の良さが伝わります。
まろやかで脂感もほどよいニボ油の風味に、ねぎ大将のシャキシャキ食感の組み合わせも抜群。
熱々のスープに蘭王をしばらく浸しておくと、半熟卵になりました。スープに溶いていただくのもひとつ、このように半熟でペロリといただくのも美味しい。この蘭王もまたブランドです。
コシのある麺は、ツルツルっとした喉越しよい仕上がり。熱々のスープと交わりながら美味しくいただけます。
カウンターのみですが、あっという間に満席。待合室もありますが、そこもいっぱいとなる人気ぶり。壁面には箱太郎のテーマソングのポスターも。多種多様にユニークな大将です。
箱崎という町のこの裏路地は、はじめての人は見つけるのに一苦労かも。この場所で美味しいうどんを提供しながら、インフルエンサーとしても様々な発信をしている箱太郎。名物大将の「最狂の脂うどん」をいただきに、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。
うどん箱太郎
住所:福岡県東区箱崎2丁目34−8
営業時間:7時00分~11時00分
定休日:月・火曜日
駐車場:近隣有料