「気付き」の科学 ――質の低い「気付き」は意欲を低下させ 質の高い「気付き」は劇的に成長を促す
■仕事ははじめる「前」にすべてが決まる!
「とりあえずビール!」
みたいな感覚で部下に仕事を投げると、部下も「とりあえず、やってみます」と口ぐせのように応える。これでは、いつまで経っても部下は育たないだろう。
上司もまた同じだ。上司の「部下を成長させるスキル」もアップさせられない。もしも「とりあえずやれ」「わからないなりにやってみて」を繰り返すだけで成長した部下がいたとしたら、その部下本人の努力の賜物である。
とりあえずやらせて、「ダメだし」をするクセはやめよう。
大事なことは、前提を揃えることだ。上司も部下も、仕事をはじめる「前」に、もっと意識を向けるべきである。
どこまでの仕事をしたらOKなのか。そのための仕事のやり方はどんなものがあるのか。それを言葉にして、事前に認識合わせをする。
では具体的にどうしたらいいのか?
「見通し」を立てるクセをつけるのだ。「とりあえずやる」前に、上司が部下に「見通し」を立てさせることで、「ダメだし」をする必要がなくなっていく。
「見通し」とは、遮ることものがなく遠くまで見えること。「見通しのいい道」「見通しの悪い交差点」という風に使う。
「私は何でもお見通しだぞ」
と言うように、心の内面を洞察するときにも使われる。
ビジネスでは、物事のなりゆきや将来を予測することとして使われる。いずれにしても、見えづらいものを明らかにするという意味だ。
「とりあえず、この分析お願い」
「わからないなりに、やってみて」
と依頼するのではなく、どんな「見通し」を立てるのか、部下に聞いてみるのだ。
ポイントは「はじめから終わりまで」がクリアに見通せるかどうかである。
具体例を書いていこう。
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