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認知症になると顔に現れる【認知症の特徴的な表情3選】介護福祉士が漫画でわかりやすく解説

こんにちは。認知症の支援サポーター『夢 はるか』です。わたしはデイサービスや訪問介護などの介護現場で、15年以上働く介護福祉士です。
介護の仕事と同時に、子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、認知症や介護のことを一人でも多くの人に知っていただきたいと思っています。

認知症になると、顔つきや表情にいくつかの特徴が現れます。

認知症と一口に言っても、その原因や症状はさまざまです。

その人の認知症のタイプによって、特徴のある顔つきに変化していきます。

今日は、認知症の特徴的な表情を、いつものようにイラストを交えて紹介していきます。

1. 暗く悲しそう

認知症になると、記憶力や判断力が低下していくケースがよくあります。

それに伴い不安な気持ちに襲われ、暗く悲しい表情になる人もいます。

人と会う機会が減り、話したり笑ったりする機会が減ると、自然と口角が下がり、ますます暗い表情になっていきます。

前頭側頭型認知症や、脳血管性認知症の場合は、感情のコントロールができず、急に泣き出したり、怒りっぽくなることもあり、険しい表情が目立ちます。

2. 幸せそうにニコニコ

1とは反対に、その時々の状況にそぐわないほど、幸せそうな表情をしている認知症の人もいます。

このような非常に強い幸福感や満足感のことを、『多幸感』といいます。

幸せそうに見えても、実は困った状況を抱えていることがあります。

笑顔の裏側にある、本当の気持ちを見逃さないことが大切です。

3. 無表情

認知症になると、身の回りのことへの興味や関心が薄れ、何もしないでボーッとしているように見えることがあります。

このような意欲の低下が、無表情として現れてきます。

またレビー小体型認知症には、パーキンソン症状と呼ばれる、筋肉のこわばりが見られることがあります。

そのため、まばたきが少ない、一点を見つめているなど、顔の動きや表情が乏しくなりがちです。

まとめ

認知症になる原因と症状はさまざまです。

不安や感情のコントロールが難しくなるなど、心理的な面から表情が変わることがあります。

また、パーキンソン症状と呼ばれる筋肉のこわばりによって顔つきが変わる場合もあります。

それまでの表情と明らかに変わっていたら、認知症の兆候かもしれません。

また、認知症の人と話すときには、認知症の症状として現れる『表情』に隠された、本当の気持ちを感じ取ることが大切です。

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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