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大谷翔平は200奪三振まで4。奪三振率は9年前のダルビッシュ有を凌ぎ、歴代トップ30にランクインも

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Sep 17, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、あと4三振を奪うと、キャリア初のシーズン200奪三振に到達する。現時点の奪三振は、2015年に北海道日本ハム・ファイターズで記録した、196奪三振と並んでいる。メジャーリーグでは、2018年が63奪三振、2019年が登板なし、2020年が3奪三振、昨シーズンは156奪三振だ。

 シーズン200奪三振を記録したエンジェルスの投手は、延べ20人を数える。もっとも、そのうちの7度は、ノーラン・ライアンだ。全体の3分の1以上を占め、なかでも、1973年の383奪三振は、エンジェルスにとどまらず、1900年以降のメジャーリーグ(ナ・リーグとア・リーグ)で最も多い。

 今世紀に限ると、エンジェルスでシーズン200奪三振以上は、2008年に214奪三振のアービン・サンタナと、2010年に233奪三振のジェレッド・ウィーバーしかいない。2005年のジョン・ラッキーは、199奪三振だ。大谷が200奪三振に到達すると、エンジェルスでは12年ぶり、今世紀3人目ということになる。

筆者作成
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 大谷の場合、特筆すべきは、奪三振率の高さだ。現時点の奪三振率は、両リーグ・トップの11.92。これまでに、エンジェルスで規定投球回以上を投げ、奪三振率10.60以上を記録した投手はいない。大谷は、162イニングまで14イニングに迫っている。

 また、1900年以降のメジャーリーグにおいて、シーズン奪三振率12.00以上は、延べ30人に満たない。1998年に奪三振率12.12のランディ・ジョンソンを含めても、29人だ。この年の夏、ランディは、ア・リーグのシアトル・マリナーズからナ・リーグ(当時)のヒューストン・アストロズへ移り、どちらのリーグでも規定投球回には届かなかったが、計244.1イニングを投げた。

 この29人に次ぐ「歴代30位」は、2013年に奪三振率11.89のダルビッシュ有(当時テキサス・レンジャーズ/現サンディエゴ・パドレス)だ。現時点の大谷の奪三振率は、9年前のダルビッシュをわずかに上回っている。

 なお、シーズン奪三振率12.00以上の29人中、約4分の1の7人は、短縮シーズンの2020年に記録している。もちろん、彼らのせいではないが、多く投げた投手でも、80イニングに達していない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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