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広瀬章人九段、棋王戦挑決進出! 藤井聡太棋王への挑戦権獲得まであと1勝

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月1日。東京・将棋会館において第49期棋王戦勝者組決勝▲広瀬章人九段(36歳)-△本田奎六段(26歳)戦がおこなわれました。

 居飛車党同士の両者。後手の本田六段が角筋を止め、広瀬矢倉、本田雁木という布陣になりました。

 互角の戦いが続いたあと、互いに銀を打ち合い、千日手含みの順が生じます。広瀬八段は角を打ち込んで攻めを継続。ほどなく形勢は、広瀬八段のリードがはっきりしてきました。

 反撃に転じた本田六段は広瀬玉を追い続けますが、上部に抜けてつかまらない形に。最後は広瀬八段が本田玉を受けなしに追い込んで、18時58分、105手での終局となりました。

 2019年と同じカードになった勝者組決勝は、今回は広瀬九段の勝ち。挑戦者決定戦(二番勝負)に進んで、藤井聡太棋王への挑戦権獲得まであと1勝としました。

 本田六段は敗者復活戦に回ります。

 同日、大阪・関西将棋会館でおこなわれた敗者復活戦1回戦▲豊島将之九段(33歳)-△伊藤匠七段(21歳)戦は19時45分、114手で伊藤七段が勝ちました。

 次戦の本田六段-伊藤七段戦は、宮田利男八段門下の兄弟弟子対決です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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