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嘆いても嘆き切れないアメリカのユダヤ人(2)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

 やっと話をエルサレムのユダヤ教の聖地の嘆きの壁まで進める準備が整った。この場所での祈りの仕方が問題になっている。現状では、ここでは男女が別々に祈る。壁に向かって左側が男性の祈りの空間であり、右側が女性用である。だがアメリカなど男女同権思想の強い国のユダヤ教徒には、こうした区別が我慢ならない。男女が一緒に祈るべきだとの強い認識を持っている。もちろん超正統派は現状維持を主張している。そこで嘆きの壁に隣接する場所に男女が一緒に祈る空間を設けるという妥協が両者間に2016年に成立した。ところがベンヤミン・ネタニヤフ首相は、この妥協案を廃棄した。超正統派の圧力に負けたわけだ。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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