間も無くゴング! 夭逝した伝説のチャンプの次男、16歳がリングに上がる
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00268321/title-1637037343326.jpeg?exp=10800)
私が物書きとなって、丸27年が過ぎようとしている。1度切りのインタビューでビジネスが終了するケースもあれば、何十年も続く確かな絆を構築できることもある。
何度となく記してきたが、3階級を制覇した伝説の王者、故ジョニー・タピアは、思い入れのある人だ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20140501-00034948
https://friday.kodansha.co.jp/article/204613
![撮影:著者](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00268321/image-1637037819057.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
彼へのインタビューは叶わなかったが、未亡人となったテレサ、2人の息子とは連絡を取り合っている。
![撮影:著者](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00268321/image-1637037439808.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今日、ニューメキシコ州メスカレーロで催される興行に、タピアの次男、ジョニー・”ニッコ”・タピア3世が出場する。ニッコは2005年3月26日生まれの16歳。高校3年生である。
アマチュアデビューを控えたニッコは言う。
「ボクシングは僕の情熱。リングに上がることに愛を感じます。観客からエネルギーをもらえますよね」
![撮影:著者 父の写真の前でトレーニングする次男](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00268321/image-1637037584813.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
父が他界したのはニッコが7歳の時。会話の詳細までは覚えてはいないが、好物のアイスクリームサンドウィッチを買ってもらった記憶があるという。
「2枚のチョコレートにバニラが挟んであるタイプです。父も好きだって語っていました。
2~3歳の頃、父が汗を流す際にジムに連れていってもらい、興味を持ったんですよ。父のように強いボクサーになりたいですね」
![撮影:著者](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00268321/image-1637037682021.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
「父は多くの困難に直面しながらも、逃げなかった。そういう生き方を兄と僕に示したんだと思います。父の息子として恥ずかしくない生き方をしなければ。
どういう選択をしても、しっかりと目標に向かって努力することが、自分に課せられた使命です」
健やかに育つ2人の息子を目にしながら、タピアが父親として遺したものを感じる。彼らが高級住宅地で不自由なく生活できる道を築いたのは、8歳にして母親を殺害された事実に苦しみながら、45歳の若さで永眠したチャンピオンなのだ。
タピア・ファミリーの幸福を祈りたい。