【韓国の新型コロナ】5月1日の政府発表「新規感染者8人」。連休中に”緩めつつ、引き締めつつ”
1日、14時から韓国政府の疾病管理本部・中央防疫対策本部が新型コロナ関連の定例会見を行った。
チョン・ウンギョン本部長が登壇。統計の発表に続き下記の内容を報告した。
全体の統計
5月1日0時現在、総累積感染者数は10,774で、海外流入感染者は1073名。総累計感染者のうち9,072人(84.2%)が隔離が解除された。新たな死亡者が1名、新規感染者は9名だった。隔離解除は昨日より13名増加。全体的に隔離中の患者が減少した。
国内感染者は昨日の「0」に続き「1」
新規感染者9人のうち、8人が海外流入感染者であり、1人が韓国内地域での感染だった。海外流入感染者はアメリカからの入国者が3人、インドと日本がそれぞれ2人、欧州が1人だった。
韓国国内での地域感染が昨日の「0」に続き、今日は「1」。
ここまで「引き続き引き締めよ」という立場のチョン本部長も、珍しく少しだけ安堵する発言を見せた。
「ここ最近、新規感染者数は一日10人前後を維持しています。また海外からの流入の事例の割合が65%以上で高いです。比較的安定的に新型コロナを抑制している状況です。しかし、現在の感染者数だけを見て油断してはなりません。私たちは、新型コロナの静かな伝播、これによる大規模な集団発生への警戒が必要です」
そう言いつつ、「1」の感染者に関する事例を紹介した。
「慶尚北道醴泉郡での集団感染の接触者が、隔離処置の解除時の検査で陽性の結果が出ました。これで本集団感染での合計41人の感染が確定しました。昨日確認された感染者は、学校の休校に従い、臨時で仕事をしていた子どものケア役からの感染でした。このケア役から子どもに感染し、昨日、保護者も感染したということです。この一家4人すべてが感染したことになります」
「のみならず、1人の患者に始まった感染から、友人、同僚、近所の住民、幼稚園などで密接な接触をした人、すべてに例外なく感染しているのです」
感染者について、日本よりもかなり踏み込んだ情報を明らかにすることが分かる。
1日のブリーフィングの様子
連休中の注意事項は”定例文”に加え、新たな内容も
また、この日はここ最近に続いて、「連休中(4月30日から5月5、6日まで)の行動時の心がけ」が呼びかけられた。ほぼ”定例文”となっているこの内容が繰り返された。
ここに今日は新たな内容が加わった。
■施設入場券・きっぷの購入は、現場での現金支払いよりオンラインなどで予め購入することをお勧めする。
■握手・ハグは避けること。
■食事は天気がよければ外で、デリバリーを頼むのもよい方法。
「患者の最期を看取れる病院」「メーデーに触れて」のコメントも
そのほか、記者との質疑応答(オンライン上による)では「大邱市に見舞に訪れる人が医療防護服を着用し、患者の最期を看取れる病院があるというが、事実を確認しているか」との質問が出た。チョン本部長は「今後、綿密な視察を行いたい」としたうえで、このアイデアに同意する考えを見せた。
「私たちはこれまでに、感染予防を最優先に、すべての指示と対策を進めてきました。しかし、ご家族の立場では、最期を見守りたいでしょう。そんな気持ちからのお問い合わせはあると思っていました。お見舞いの方々もまた安全の確保が必要です。安全上の注意をしつつ、どうすれば可能になるのか。もう少し検討し、しっかりとしたことが出来る法う方を探していきます」
最後に司会者から締めの言葉を求められたチョン本部長は、5月1日がメーデーということもあり、この新型コロナ危機の状況下で働く人たちへの感謝で締めくくった。
「今日はまた、労働者の日でもあります。連休中にもかかわらず、新型コロナ対応の第一線で今日も24時間患者の診療をしている医療スタッフ。また消毒・防疫などを担当するスタッフの方々、空港や港湾そして公共交通機関、公共施設での防疫管理担当者。こういった方々の献身的な努力、徹底的な感染予防活動に心から感謝を申し上げます。また、医療機関や介護施設などで、感染から高齢者の命を守ってくださるスタッフの皆様、介護・看護関係者にも同様に感謝いたします。いつも申し上げていることですが、連休にも家族と一緒に時間を過ごすことなく、24時間患者の診療に邁進している医療スタッフの献身と苦労をご記憶下さい。そういった方々が、家族と一緒に時間を過ごせるよう、国民の皆さまが新型コロナ予防のために、衛生意識とソーシャルディスタンスの確保を切にお願いしつつ、本日のブリーフィングを終わります」
了
参考:【コラム】コロナ日韓比較は無用。それでも「日本もやれる!」たったひとつのこと。
【韓国の新型コロナ】4月27日の政府発表「感染者10,738人」「増加は10人」。
【韓国の新型コロナ】4月28日の政府発表「新規患者は14人」。韓国も連休前だが「細心の注意を」