プロゴルファーのデータに学ぶ!ラフからのショットの注意点と打ち方
プロでも難しいラフ
基本的にラフはフェアウェイよりも難しい。ラフでボールが浮いていれば、ダフりにくくなるため、逆に易しく感じるゴルファーもいる。だが、全レベルのゴルファー、あらゆるラフの状況を総合的に考えると、ラフは難しいと言える。
米ツアーの、どれだけピンに寄せたか、を示す公式データを見るとラフの難しさが分かる。フェアウェイからとラフからのショットを比較すると、多くの距離でラフはフェアウェイからの約1.5倍の距離が残っている。
例えば、100~125ヤード地点からでは、フェアウェイから平均約6メートルに寄せているのに対して、ラフからは平均約9メートル残していることが分かる。
ツアー選手の1パットの確率は約6メートルで15%、約9メートルで7%。同じ100~125ヤードの距離でも、ラフからバーディーを取れる確率はフェアウェイからの半分ほどになってしまう。
ラフで見られる傾向
ボールが沈むラフは、インパクト時の抵抗が大きくなるため、ヘッドスピードが遅いと飛距離が落ちる。ボールが浮くラフはインパクト時の抵抗は小さいため、ヘッドスピードが遅めでも、飛距離が落ちにくい。
また、ラフからはボールとフェースの間に芝がはさまるため摩擦が起きにくくバックスピン量が減る。ヘッドスピードが速い場合、バックスピン量が減るため、“フライヤー”になり、飛距離が伸びる場合がある。
ラフは、飛距離だけでなく左右の曲がりにも影響する。スイングタイプにもよるが、インパクトでは基本的にはヒール側から芝に当たり抵抗を受ける。そして、その時、トゥ側ががヒール側を追い越しフェースが閉じる動きが入ることで、ボールは左に飛びやすくなる。
ラフの打ち方
ラフの長さやボールの沈み具合によっては、抵抗に負けないようにクラブを短く持つと良い。自然とダウンブローが強まるように、ボール位置を右足寄りにすることも有効だ。
また、インパクトでフェースが閉じることを想定して、アドレス時に少しフェースを開くことも検討したい。
芝が伸びやすくなるこれからの時季のコースラウンドは、ラフの対応も大切なポイントになるだろう。
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