どんなに採用面接で落ち続けても、就活を「じぶん営業」と考えれば乗り越えられる!
現在、大学入学者の2人に1人が、一般入試ではなく、推薦入試やAO入試で入学しているという事実があります。高校受験も大学受験も苦労せずストレートに入学してきた学生にとって、就職活動は初めて経験するサバイバル。もし最初の就職活動を、出身大学などの恩恵で軽くパスした人なら、さらに深刻な問題を抱えます。一社目を辞め、「第二新卒」となって転職活動をはじめたら、強い挫折感に見舞われるかもしれないからです。
どんな人であれ、就職活動は「不合格の連続」を経験する場。数社、不採用通知を受けても次々に挑戦するタフネスが要求される活動なのです。
就職活動、転職活動……いわゆる就活は、自分自身を「商品」ととらえて営業活動をすることです。高校受験や大学受験と比較して、就職活動はその後の人生をも左右する大きな活動です。人生最大の「営業活動」といっても過言ではないでしょう。どんなに素晴らしい学校を出ても、どんなに難関な資格を手にしても、ここで手を抜いたらすべては水の泡。いっさいの妥協をしたくはないですよね。
そのためには、採用試験を受ける会社を「お客様」ととらえ、しっかりとお客様を研究することです。そして抜かりなく準備をすること。こちらの記事で、簡単に「じぶん営業」のことを書きました。就活を「じぶん営業」とネーミングして取り組むと力を抜くことができます。
就職活動と営業活動が似ているのは、準備プロセスだけではありません。「点」ではなく「線」で考えるべきポイントも似ています。就活は高校受験や大学受験、資格試験とは異なり「一発勝負」ではない。「活動」という表現が入っているように、比較的長く続く「線」のようなものです。2~3社、受けて合格すればラッキー。最初から、何社も何社も受ける覚悟が必要です。
営業活動も同じ、2~3社、お客様をまわって売れなくても普通です。どれほど入念に準備しても、100%売れることなどありません。コンバージョン率が5割を超える営業がいるとしたら攻めていない証拠。「できない営業」の典型です。「できる営業」はコンバージョン率(いわゆる打率)で物事を考えたりはしません。結果から逆算して行動するので、うまくいかない数より、うまくいった数を意識します。打率よりも、打席に立つ回数を増やそうという意識が営業力をアップさせるコツなのです。
「できない営業」ほど、お客様に提案して売れなければ落ち込みます。また次のお客様に提案して売れなければ、さらに凹みます。その姿勢でやっていると、いつしか「この商品は売れないんじゃないか」という妄想を抱くようになります。自分の営業スキルの問題ではなく、この商品に魅力がないとか、この商品の良さがわからないお客様の目が節穴だ、という発想を持つようになります。これを「他責思考」と言います。自分の問題ではなく、商品やお客様、時代背景などに責任を押し付ける思考です。
したがって、就職活動も10社、20社受けてそのうち1社に合格できればいい、という楽観的な心構えが必要です。1社受けて一喜一憂しているとネガティブ思考が身に着いてしまいます。自分という商品に魅力がないからダメ。自分という商品の良さを理解できない会社に問題がある、となどと考えがちです。
あなたという商品は素晴らしく魅力があるのですが、その売り方に問題がある、と受け止めることです。そう受け止めれば、その売り方、営業手法をもっと研究したいという気持ちになりませんか。これはビジネスの基本でもあるのです。