3月改正「特急大雪」は廃止も、石北本線は旭川―網走間の直通快速増発 H100形の座席改善は4月以降?
JR北海道は、2025年3月15日に実施されるダイヤ改正の概要を発表した。このダイヤ改正で注目となったのは、石北本線の旭川―網走間を約4時間で結ぶ特急大雪号の特別快速大雪号への格下げだ。特急大雪号は特急形のキハ283系気動車3両編成により運行が行われているが、3月ダイヤ改正からは一般型のH100形気動車2両編成による運行に改められ、ワンマン運転となる。
特別快速大雪号の所要時間については特急大雪号と大差ない時間で運行されるが、指定席の設定はなく全席自由席での運行となる。しかし、特急形から一般形に車両のグレードが下がることから、ダイヤ改正発表前に北海道新聞では、「特別快速大雪号に使用されるH100形は、地元の要望に基づき座席の一部を改造して通常のH100形より座席数を増やす」と報道されていたが、ダイヤ改正のプレスリリースでJR北海道は「令和7年度以降、長距離移動の快適性向上のため、座席数の増加と乗り心地の改善を行う」ことを明らかにした。
さらに、現在、旭川―北見間で一般型のH100形により運行されている特別快速きたみ号について、旭川―網走間での運行に延長し、北見―網走間では各駅停車として運行。列車名は特別快速きたみ号から快速きたみ号に改められることも発表された。石北本線の長距離列車は、現行ダイヤでは、旭川―網走間を運行する特急列車4往復と旭川―北見間の特別快速きたみ号1往復の設定であるが、これが3月改正以降は札幌から旭川―網走間に直通する特急列車2往復と、特別快速2往復、快速1往復に改められる。
3月ダイヤ改正以降、石北本線の特別快速・快速列車として長距離輸送の主役となる一般型のH100形は、1両の座席定員が36名しかなく、車内は4人用と2人用のボックスシートが3組と、残りは通勤電車と同じロングシート仕様となっている。座席の改善については令和7年度以降に実施されるということから、当面は一般型車両による長距離移動が強いられそうだ。
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