Yahoo!ニュース

大激戦のリーグは9月下旬に開幕! 藤井聡太二冠(19)は史上最年少で王将挑戦権を獲得できるか?

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 第71期ALSOK杯王将戦は二次予選が終わりました。

 藤井聡太二冠(19歳)は石田直裕五段、稲葉陽八段に勝ってリーグ復帰を果たしました。

「将棋界最難関」とも言われるリーグは7人のメンバーが確定。いずれも一騎当千のつわものばかりで、その中から渡辺明王将(37歳)への挑戦者が決まります。

 藤井二冠から見た他のメンバーとの対戦成績は以下の通りです。

 藤井二冠がリーグの中で唯一負け越している豊島将之竜王・叡王(31歳)は今年度、王位戦、叡王戦、そしてこれから始まる竜王戦と、3つのタイトル戦でしのぎを削り合っている相手です。

 豊島竜王は2011年1月、史上最年少20歳8か月で王将挑戦という記録も保持しています。

 藤井二冠が今期か来期に王将挑戦権を獲得すると、その最年少記録を更新することになります。

 今期対戦表はこれから発表。9月23日に開幕戦の豊島竜王-広瀬章人八段(34

歳)戦がおこなわれることが先行して発表されています。

 いきなり優勝候補同士が激突・・・という感もありますが、それを言えばみんな優勝候補のようにも思われてきます。

 藤井二冠は3期連続3回目の王将戦リーグ参加となります。

 2019年には最終戦で広瀬八段に敗れ、4勝2敗で挑戦権を逃しました。

 昨年2020年は3勝3敗。広瀬八段と同じ成績ながら、順位の差でリーグ陥落となりました。

 藤井二冠は二次予選終了後、以下のようにコメントしています。

藤井「王将リーグは前期は陥落してしまいましたけど、今期は上を目指していけるような戦いにできればと思ってます」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

松本博文の最近の記事