創業60周年。伝統を受け継ぎながも更に一歩先をゆくリアルな視点で福岡のラーメンシーンをリードする。
創業60周年の老舗「博多だるま総本店」は、二代目に受け継がれ、現在、第二章。伝統を守るだけでなく、初代から引き継いだエモーショナルな想いを次世代へと継承。さらに一歩先をゆくリアルな視点と経営センスで、これからの時代をリードする絶妙なバランス感覚が印象的な名店だ。
2000年。福岡市東区箱崎にあった先代「だるま」を受け継ぎ、中央区渡辺通に移し、現在の「博多だるま」を開店。
先代独自のスープの炊き方や自家製麺の製法を受け継ぎながらも、その時代時代に合わせたスープや麺の素材などを工夫し、変化させることで、新たな「博多だるま」を表現。大人気店へと駆け上がらせ、現在の福岡を代表する名店という地位を確固たるものに押し上げた。
2年ほど前に「博多だるま総本店」のラーメンを一新。昔の味に戻す「レストア」という決断で、時代の流れを読みとり、成功へと導く。
一般的な豚骨ラーメンのイメージとは一線を画し、現在は、濃厚ながらも塩味がキリリと効いた口当たりの良いサラリとした旨みスープが、器いっぱいにナミナミと注がれ、さらに泡立つ上澄みが表面を覆った一杯。チャーシューの部位やネギの種類も変更。味付けされた煮玉子は無くなり、すべて「月見(卵黄)」に変更された。
昔ながらのラーメンの復刻や卵黄乗せ、スープの表面の泡立ちや、ナミナミと器に注がれた一杯など、それぞれの要素が次第に一部の人に注目されながら、一般的にも徐々に広がっていく段階の頃。なんとも絶妙なタイミングとバランス感覚で、いち早くそれぞれのパズルを揃えて、この一杯を完成させてしまっているという事実に驚きを隠せない。「レストア」という「核」になる発想や想いだけでなく、新しい試みも同時に取り入れていく、一歩先をゆく先見性のある視点で、リアルに福岡のラーメンシーンをリードしている。
そして年末の近づく12月の先日。福岡市中央区渡辺通の春吉公園前にある「博多だるま総本店」へ久しぶりの訪麺になる。
無性に「だるま」が食べたくなった日。たまたま昼間の仕事が忙しすぎて、夕方遅めの訪麺になったけど「通し営業」だからひと安心。ただ、ゆっくりと寛げるかと思いきや、店内を見渡すとテーブル席が満席で、カウンターも一席のみの空き。
店内に入って右手にある券売機前で、月見ラーメンを購入する寸前、左に目を向けると、ラーメンWalker15周年メモリアル麺の案内があり凝視。
今月12月の限定麺が「水曜日と木曜日に限り」1日30杯限定であるらしく、ちょうど水曜日だけど、すでに夕方なので売切御免かな?と思いつつも、一旦お店のスタッフさんにお尋ねしてみたところ、運良くまだ提供していただけるとのことだったので、券売機ではなく、レジにてお支払い。
ラーメン零式「吉塚」だるま。という、エモいラーメンをいただく。
福岡のラーメン文化としての昔懐かしい豚骨ラーメンを継承していくエモーショナルな想いを「実体化」させた取り組みの一つとして、今回「博多だるま」が掲げた渾身の一杯。
朱色のカウンター席に着座し、待つこと暫しで着丼の一杯は、箱崎だるま以前、「吉塚だるま」時代の初代を再現。透明感のある清湯系の豚骨のスープに、甘い醤油のカエシが極まって、かなりいけてる美味しい一杯に。丼をぐるっと囲む焼豚たちと、中央に乗っかる固茹された味付玉子。清湯系の豚骨スープの旨みが、極細の平打ち麺によく絡んで、あっという間に完飲完食して、とても美味しくいただきました。
ランチの時間や夜のシメのタイミングは行例必至だけど、アイドルタイムは比較的ゆっくりできるので、ご旅行やご出張で訪れる際は、時間をずらして寄られることをおすすめしたい。博多を代表する豚骨ラーメンをぜひご体験ください。
住所 :福岡県福岡市中央区渡辺通1-8-25
営業時間:11時30分~25時00分 L.O.24時30分 ※要確認
:※2023年12月31日:11時30分〜16時00分
定休日 :なし(2024年1月1日は店休日)※要確認
駐車場 :専用駐車場なし