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「131試合で100敗に到達」は史上最速ではないが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
グレイディ・サイズモア監督代行(シカゴ・ホワイトソックス)Aug 23,2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月25日、シカゴ・ホワイトソックスは、4対9でデトロイト・タイガースに敗れ、シーズン100敗に到達した。131試合中、勝ったのは31試合しかない。

 スタッツ・センターによると、開幕から131試合で100敗は、史上6番目の速さ――試合数の少なさ――だという。その上(?)には、5チームがいる。

 ただ、1900年以降に限ると、今シーズンのホワイトソックスは2番目。このスパンの最速は、1916年に130試合で29勝100敗1分のフィラデルフィア・アスレティックス(現オークランド・アスレティックス)だ。

 108年前のアスレティックスは、154試合を行い、36勝117敗1分でシーズンを終えた。現在のレギュラーシーズンは、1チーム162試合なので、当時よりも8試合多い。

 1シーズンに最も多くの黒星を喫したのは、1899年に20勝134敗のクリーブランド・スパイダーズだが、1900年以降の最多敗は、1962年に40勝120敗1分のニューヨーク・メッツだ。今シーズンのホワイトソックスは、メッツの記録を塗り替える可能性が高い。

 ここからの31試合が10勝21敗だと、シーズン全体では41勝121敗となる。10勝21敗の勝率は.323だ。今シーズンの月間勝率は、5月と6月の.321が最も高い。どちらの月も、9勝19敗を記録した。

 オールスター・ブレイク後の33試合は、4勝29敗、勝率.121だ。後半は連勝が一度もなく、連敗しなかった○●○のスパンもない。

 ホワイトソックスは、ここからの31試合で9チームと対戦する。それらのうち、ボルティモア・オリオールズ(9月2日~4日)、クリーブランド・ガーディアンズ(9月9日~11日)、サンディエゴ・パドレス(9月20日~22日)の3チームは、現時点でポストシーズン進出圏内に位置している。

 また、ニューヨーク・メッツ(8月30日~9月1日)とボストン・レッドソックス(9月6日~8日)は、ワイルドカード・レースの4位。ポストシーズンに進める3位との差は、それぞれ、2.5ゲームと4.5ゲームだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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