辛いけれど、なんだか夢中で食べ進めてしまう。額から汗がどんどん出てくるけれど、それも気持ちがいい。そんなスタミナグルメの虜という方も多いのではないでしょうか。

今回は中でもスタミナがつくラーメンにフォーカスしたいと思います。地元発祥のベトコンラーメンはもちろんのこと、名古屋には個性豊かなスタミナラーメンがありますよ！

暑くなってくる季節だからこそ、食べるサウナ感覚で楽しんでみてください。

和歌山らーめん きのかわ軒（名駅）

JR名古屋駅構内にある名古屋・驛麺通りで6年ぶりに復活された「和歌山らーめん きのかわ軒」さん。その裏看板メニューが「スタミネ源気麺」です。自家製スープとタレに特製味噌を合わせた一杯。トッピングには、ニンニクチップやニラ、台湾ミンチが使われています。

スープの表面が真っ赤で、初見では「辛くて食べられないのでは？」と思ってしまいますが、案外辛くありません。むしろ旨味とピリ辛がともに生きている良い塩梅です。

一口目はジャンキーですが、中に感じられるのは豚骨醤油の旨味。辛さに消されず、和歌山ラーメンの個性がしっかり生きています。ニラもたくさん入っており、食べ進めるほど少しずつ額ににじむ汗。ふつふつとパワーが湧いてくるような、そんな元気をもらえる一杯です。

にぼしらーめん88 アスナル金山店（中区）

名古屋市内に3店舗を展開する「にぼしラーメン88」さん。王道の濃厚煮干し系で有名なお店ですが、実は「台湾にぼしラーメン」というマニアックなメニューも存在します。煮干しと動物系のWスープに台湾ミンチとラー油、もやしが組み合わさったユニークな一杯です。

煮干しのガツンとした風味から、まろやかな動物系の旨味、後を引く辛さの余韻への味覚変化が面白いです。そしてたくさん盛られた台湾ミンチが、また煮干しとは違ったパンチを備え、食べ応えのあるアクセントにもなってくれます。

台湾ミンチを程よく溶かすことで、煮干しの風味に甘辛さも加わり、より食欲を高めてくれる味わいに。少ししつこければ、卓上のにぼ酢を加えることで、すっきりとまとまっていきますよ。間違いなくスタミナのつきそうな、唯一無二の辛い系煮干しラーメンです。

らーめん飛騨の匠（天白区）

食べると元気になれることから、ベストコンデションラーメン。通称「ベトコンラーメン」と言われるご当地ラーメンです。小規模な店でもメニューが広まることを願って、元祖のお店が商標登録していないため、街中のラーメン屋さんに広く定着するようになりました。

筆者イチオシのベトコンラーメンは、天白区「らーめん飛騨の匠」さんの味噌ベトコンラーメン。芳醇な味噌スープと、ゴロゴロ入ったニンニクや野菜、スタミナ抜群のベトコンスープを組み合わせた一杯です。

口に入れると同時に、ニンニクの強い旨味と、味噌の独特のまろやかさが合わさり、唯一無二の美味しさです。通常のベトコンラーメンは結構辛いのですが、このベト味噌はちょうど良い塩梅。最後の最後までスピードが落ちることなくいただけますよ。