あす5日(水)の東京、最低気温も最高気温も21度ってどういうこと?
東京の最低と最高はともに21度予想
きょう4日(火)は、晴れて暖かな南風の影響で30度近くまで上がった東京ですが、あす5日(水)になると、季節を分ける前線が通過し、雨とともに一気に寒いくらいとなります。(関連記事)
ところで、気象庁が発表しているあす5日(水)の東京の予想気温ですが、タイトル画面にある通り、最低気温が21度、最高気温も21度と全く同じ予想となっています。これは1日を通してずっと21度くらいで推移するということを表しているのでしょうか?実はそういうわけではありません。
この最低気温と最高気温が全く同じという予想はたまに出されることがあるのですが、実際の最低気温と最高気温は大きく異なる場合がほとんどです。いったいどういうことでしょう?
時系列予報で解明
上図はあす5日(水)にかけての東京の時系列予報です。これをみると、予想気温の意味するところがよく分かります。
実は気象庁が発表している予想気温は、きょうとあすに関しては、朝の最低気温と日中の最高気温を予想しており、それぞれ朝の最低気温は午前0時から午前9時まで、日中の最高気温は午前9時から午後6時までを表しています。
あす5日(水)の東京の予想気温をみると、未明に最も高く23度くらいあり、ここから徐々に下がって、午前9時頃に21度まで下がる予想で、これが朝の最低気温となります。
次に午前9時以降は雨と冷たい北東風によりグングン気温が下がっていき、夕方には15度と寒いくらいになる予想です。つまり日中の最高気温も午前9時頃の21度ということになってしまうのです。これが予想気温の種明かしで、朝の最低気温、日中の最高気温と時間で区切っているからこのような現象が起こります。
ちなみにあす5日(水)1日を通しての予想気温ならば、最低気温は15度、最高気温は23度くらいで出されることになるでしょう。1日の予想気温ではなく、朝の最低気温と日中の最高気温という出し方をしているのは、より生活実態にあった気温感覚だからだと思われます。
しかし、気象庁の統計値には朝の最低気温や日中の最高気温というものはなく、統計として残るものは1日を通しての気温ということになります。
週間予報の予想気温は1日の最低と最高
ちなみに気象庁が発表している週間予報ですが、上述した通り、朝の最低気温と日中の最高気温を予想したものはあすまでで、あさって以降は、1日を通しての最低気温と最高気温の予想に変わります。
少々ややこしいのですが、もしあさって6日(木)にあす5日(水)と同じような気象現象が起こるとすれば、今は最低気温15度、最高気温23度ですが、翌日の発表となった途端に、最低気温、最高気温がともに21度予想となることになります。
このように、気温の予想は朝と日中のなのか、あるいは1日を通してなのかによって見方が随分変わることになります。