ストレスを感じやすいHSPは『適応障害』を発症しやすい?悪化を防ぐ3つの方法
こんにちは、精神科医しょうです。
特定のストレスが原因で心身に不調が現れ、社会生活に支障が生じてしまう状態を適応障害といいます。
「仕事前にお腹が痛くなる」「憂うつな気分が続き、何も手につかない」などといった症状があるなら、それは適応障害が関係しているかもしれません。
高い感受性を持ち、ストレスを溜め込みやすいHSPの人は、適応障害を発症する可能性が高いと言われています。
HSPが適応障害を発症してしまった場合、どうすればよいのか気になる方もいるのではないでしょうか。
今回は適応障害の原因、HSPが適応障害を発症しやすい理由、適応障害の悪化を防ぐ方法について紹介します。
適応障害の原因
仕事の環境が合わない
業務内容や職場の環境、同僚や上司との関係など仕事にはさまざまなストレスがつきものです。
大きなストレスを抱えていても、生活するために我慢して働き続けてしまう人は多いのではないでしょうか。
しかし、無理をして仕事を続けた結果、適応障害を発症してしまうケースはとても多いです。
心身の負担が蓄積されてストレスが大きくなり、仕事に行けなくなってしまうこともあります。
仕事環境のストレスには、残業や過労働、仕事へのプレッシャー、パワハラやセクハラなどさまざまな種類があります。
人間関係の悩みやトラブル
人間関係の悩みやトラブルによって、大きなストレスを感じて適応障害を発症してしまうケースもあります。
すれ違いや衝突が起こった際にうまく対処することができず、その人がいる場所に行けなくなるなど生活に支障が出ることがあります。
また、いじめ、失恋、家族関係の悪化、親戚とのトラブルを引き金に適応障害を発症する人もいます。
適応障害の症状が悪化すると、社会不安障害やうつ病などのほかの病気を併発してしまう恐れがあるので注意が必要です。
ライフスタイルの変化
ライフスタイルの変化に適応できず、適応障害を発症してしまうこともあります。
たとえば学校の卒業や入学、転勤、一人暮らし、引っ越しなど自分を取り巻く環境が大きく変わったときに、発症するケースが多く見られます。
また、結婚や出産、育児というようなほかの人から見れば喜ばしい出来事でも、本人にとっては大きな負担となっていることもあります。
そのほかにも病気や怪我、災害、大切な人との死別といった出来事をきっかけに適応障害を発症することもあります。
HSPが適応障害になりやすい理由
HSPが適応障害になりやすいと言われている理由には、以下のようなものがあります。
・大きな環境の変化に弱く、敏感
・ストレス耐性が低い
・他人の気分に左右されやすい
・音や光、においに対して敏感で圧倒されやすい
・カフェインや辛いものに敏感に反応を示す
・隣人や外からの騒音に悩まされやすい
・刺激に弱いため、些細な出来事にもすぐ驚いてしまう
・痛みに敏感
・疲労が溜まると一人になりたくなる
HSPは、身の回りのちょっとした変化にも敏感に反応を示す傾向があります。
また、他人の感情を読み取ることが得意なので、良くも悪くも周囲からの影響を強く受けてしまいがちです。
上記のようなHSPの繊細な気質によって、適応障害を発症してしまう可能性があります。
適応障害の悪化を防ぐ方法
早めに病院を受診する
症状が出ていると感じたら、なるべく早めに病院を受診することが重要です。
適応障害は今いる環境にストレスを感じて発症していることがほとんどなので、放っておいても自然とよくなるものではありません。
悪化するとうつ病などのほかの精神的な病気を併発してしまう恐れがあるので、身体の不調を感じたら一度医師に診てもらうようにしましょう。
適応障害の治療には、薬物療法と心理療法が用いられます。
症状が悪化しないように、治療を進めながら環境の調整をおこなうことが必要になります。
ストレスの原因から離れる
適応障害はストレスの原因から離れることで、症状が緩和していくことが多いです。
仕事が原因なのであれば、業務量の調整や時間帯の変更などできることがないかまずは上司に相談することが大切です。
どうしても仕事の環境を変えることが難しい場合は、休職や転職を考えなければなりません。
しかし、転職は大きな環境の変化を伴うため、慎重に検討するようにしてください。
また、人間関係に対してのストレスが大きい場合は、特定の人物との接触を最小限にして付き合っていくことが重要です。
十分な休息をとる
「最近疲れているな」「気分がすぐれない日が多い」と感じたら、それは適応障害の前触れかもしれません。
そのようなときは無理をして普段通りの生活を送るのではなく、意識して休息をとるようにしましょう。
忙しくてストレスが溜まりやすい時期だからこそ、規則正しい生活とバランスのよい食事、十分な睡眠が大切です。
とくに睡眠不足が続くと、イライラや倦怠感、集中力の低下に繋がり、身体の不調を引き起こしてしまう恐れがあります。
疲れを感じるときはお湯に浸かって身体を温めてから、いつもより早めに布団に入るように心がけましょう。
まとめ
今回は、適応障害の原因やHSPが適応障害になりやすい理由、適応障害の悪化を防ぐ方法について紹介しました。
適応障害はストレスの原因から離れることで、症状を軽減させることができます。
しかしすぐに環境を変えることは難しいため、医師と相談の上、治療を進めながら少しずつ環境の調整を行うとよいでしょう。
また、一つの物事に対して考えこむのをやめて、適度に気分転換をすることも大切です。
HSPの気質を理解して、自分に合ったストレス解消法や気分転換方法を試してみてください。
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