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冨安健洋が復帰! MLSオールスターズを5-0で粉砕

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間7月19日にワシントンDCで開催された2023年MLSオールスターゲーム。今年はMLSオールスターズが、プレシーズンマッチで米国を訪れているアーセナルFCと対戦した。

写真提供:LAFC
写真提供:LAFC

 アーセナルFCはこの日を初戦として、22日にニュージャージー州でマンチェスター・ユナイテッドと、26日にはカリフォルニア州に移動してFCバルセロナと対戦する。2006年より、ユニフォームの胸に社のロゴを入れるスポンサーとなっているエミレーツ航空の777機に乗り込んだ29名の選手が米国入りした。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 16日午後の便でロンドンを発ったアーセナル一行のなかに、冨安健洋も入っていた。2023年3月16日のスポルティング戦で右膝を負傷。その後、手術とリハビリをこなしてきたが、MLSオールスターズ戦のピッチに65分から投入された。

冨安の復活に期待!
冨安の復活に期待!写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 25分間出場した冨安の役割は、左のCB。時折右サイドでも好プレーを見せた。日本代表の要でもあるだけに、彼の復活は非常に喜ばしい。

 現在、チェルシーFCもアメリカツアー中だが、あくまでも若手に経験を積ませるためのフレンドリーマッチであるため、ミスが多く、それほど見応えがない。

 だが、アーセナルFCは一味違った。今回の宴でデクラン・ライス、ジュリエン・ティンバーをトップチームデビューさせたが、「これぞプレミアリーグ!」という力強さを随所に披露し、MLSオールスターズを5-0で叩きのめした。

 2022-23シーズンのプレミアリーグで2位となった実力は健在だ。冨安も今後コンディションを上げ、DFラインの貴重な戦力となるに違いない。

ガボン代表のFW、デニス・ブオンガは何もできなかった  写真提供:LAFC
ガボン代表のFW、デニス・ブオンガは何もできなかった  写真提供:LAFC

 アーセナルFCは、ブラジル代表のガブリエル・ジェズスが技ありのループシュートを5分に決めて先制。23分にはベルギー代表のレアンドロ・トロサールがおよそ20メートルのミドルシュートをネットに突き刺し、2-0でハーフタイムを迎えた。

 後半開始早々には、ジョルジーニョがPKで追加点。84分にはマルティン・オーデゴーの絶妙なパスを受けたガブリエル・マルティネッリが冷静にゴールに流し込み、89分にも、右サイドからのクロスを胸トラップして左足を振り抜いたカイ・ハヴァーツにゴールが生まれた。

仏リーグの古豪、ASサン・テティエンヌでの活躍が評価されてLAFC入りしたブオンガだが…写真提供:LAFC
仏リーグの古豪、ASサン・テティエンヌでの活躍が評価されてLAFC入りしたブオンガだが…写真提供:LAFC

 MLSオールスターズは、元英国代表のエースでマンチェスター・ユナイテッドの看板ストライカーだったウェイン・ルーニーが監督を務めたが、シュート数で16対7、枠内シュート数で5対1と圧倒された。寄せ集めのチームとはいえ、アーセナルFCにまるで歯が立たなかった。

188cmのRB、ライアン・ホリングスティドもMLSのようにはいかなかった 写真提供:LAFC
188cmのRB、ライアン・ホリングスティドもMLSのようにはいかなかった 写真提供:LAFC

 アーセナルFCは、昨シーズンのプレミアリーグで優勝争いに絡みながらもマンチェスター・シティに追いつけなかった悔しさを糧としている。今季、どんな戦いを繰り広げるか楽しみだ。

5点を奪われたのは、DFとして屈辱以外の何ものでもない 写真提供:LAFC
5点を奪われたのは、DFとして屈辱以外の何ものでもない 写真提供:LAFC

 MLSのスター選手たちで構成される選抜チームが欧州のクラブチームと対戦するのは、2019年以来のことだ。2021年と2022年にはメキシコ1部リーグのオールスターチームと戦った。

写真:ロイター/アフロ

 インテル・マイアミの一員となったばかりのリオネル・メッシが出場していたら、もう少しマシな結果になったのでは……と感じたファンも多かったであろう。メッシは18日に、マイアミでの初練習に参加した。来年も同じようなゲームが催されるのであれば、MLSオールスターズの一員となるかもしれない。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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