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大谷に次いでホームランが多い2人はMVPのファイナリストにならず。2位と3位は優勝チームの併殺デュオ

宇根夏樹ベースボール・ライター
コリー・シーガー(左)とマーカス・シミエン Jun 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 11月6日、それぞれのアウォードのファイナリストが発表になった。ア・リーグMVPのファイナリストは、大谷翔平とテキサス・レンジャーズの併殺デュオ、マーカス・シミエンコリー・シーガーだ。

 44本塁打の大谷に次ぎ、ア・リーグで2番目と3番目にホームランが多かった、39本塁打のアドリス・ガルシア(レンジャーズ)と38本塁打のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)は、どちらもファイナリストになっていない。

 シーガーのホームランは33本、シミエンは29本だ。シーガーのOPS1.013は、大谷の1.066の次に高いが、シミエンの.826は、ガルシアとロバートJr.の.836と.857を下回る。

 ただ、シミエンの出塁率.348に対し、ガルシアとロバートJr.の出塁率は.328と.315。また、ポジションが違うので単純に比較はできないものの、3人がそれぞれメインとしたポジションのDRSは+16(二塁)と+7(ライト)と+6(センター)、OAAは+13と+2と+13だ。こういったことが、ガルシアとロバートJr.ではなく、シミエンがファイナリストとなった理由かもしれない。

 出塁率.410とOPS.932を記録したヤンディ・ディアズ(タンパベイ・レイズ)は、ホームランが22本、一塁のDRSとOAAは0と-5だ。

 なお、ファイナリストと言っても、ここから改めて投票を行うわけではなく、すでに終わっている投票で、ポイントが多かった3人ということだ。大谷の受賞は、まず間違いない。ただ、あとの2人は、どちらが2位でもおかしくない気がする。

 ナ・リーグMVPのファイナリストは、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)、フレディ・フリーマン(ブレーブス)の3人だ。

 こちらは、41本塁打のアクーニャJr.より多かった、ホームランのトップ3、54本塁打のマット・オルソン(ブレーブス)、47本塁打のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)、46本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)のいずれも、ファイナリストになっていない。

 受賞するのは、アクーニャJr.だと思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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