各球団最後の「30本塁打デュオ」は…。6球団は昨年だが、千葉ロッテは15年以上前、阪神は30年以上前
同じシーズンに、チームメイトがそれぞれ30本以上のホームランを打つのは、それほど珍しいことではない。昨シーズンの「30本塁打デュオ」あるいは「30本塁打トリオ」は、6組を数えた。2018年も5組いた。
なかでも、福岡ソフトバンクホークスでは、3年続けて「30本塁打デュオ」が結成されている。どのシーズンもまったく同じ2人ではなく、2017年がアルフレド・デスパイネ(35本)と柳田悠岐(31本)、2018年が柳田(36本)と松田宣浩(32本)、2019年はデスパイネ(36本)と松田(30本)だ。
ただ、「30本塁打デュオ」が途絶えて久しい球団もある。パ・リーグで最もブランクが長い千葉ロッテマリーンズは、2001年にフランク・ボーリックとデリック・メイがともに31本塁打を記録したのが最後だ。昨年、千葉ロッテに入団した佐々木朗希は、この年のオフに生まれた。さらに、阪神タイガースのブランクは、千葉ロッテの倍近い。現在の阪神には、この当時まだ生まれていなかった選手の方が圧倒的に多い。
阪神のブランクは、デュオだけでない。最後に30本以上のホームランを打ったのは、2010年のクレイグ・ブラゼル(47本)。25本以上は、2014年のマウロ・ゴメス(26本)だ。他の11球団は、過去3シーズン(2017~19年)のいずれかに、30本塁打以上の選手が少なくとも1人はいる。
今シーズン、千葉ロッテには19年ぶりに「30本塁打デュオ」が誕生するかもしれない。ブランドン・レアードが日本プロ野球でプレーした5シーズンのうち、30本塁打に届かなかったのは、20試合以上に欠場した2018年(26本)だけだ。他の4シーズンは、いずれも32本以上のホームランを打っている。レアードとデュオになり得るのは、2年連続24本塁打の井上晴哉だ。スポーツ報知などによると、井上は2020年の目標に40本塁打(30本塁打ではなく)を掲げたという。
阪神も、35年ぶりの「30本塁打カルテット」は無理にしても、「30本塁打デュオ」は夢物語ではない。
ジャスティン・ボーアは、メジャーリーグでシーズン20本塁打以上が3度。2017年はマイアミ・マーリンズで、25本のホームランを打った。この年、ボーアはオールスター・ゲーム前日のホームラン・ダービーに出場。アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)に敗れ、第2ラウンドには進めなかったものの、最初のラウンドで22本は、ジャッジの23本に次いで多かった(写真)。
ジェリー・サンズの場合、メジャーリーグで打った本塁打は156試合で10本に過ぎないが、マイナーリーグではパワーを発揮してきた。シーズン25本塁打以上が3度あり、2010年は35本に達した。昨シーズンは、韓国のキウム・ヒーローズで28本塁打を記録している。蓋を開けてみないとわからないが、2人ともパワーはある。
加えて、昨シーズンは12本塁打のジェフリー・マルテも、本数を大幅に増やしてもおかしくない。2016年はロサンゼルス・エンジェルスでプレーし、出場88試合で15本のホームランを打っている。
なお、阪神では「30盗塁デュオ」も不在が続いている。それについては、先日、「各球団最後の「30盗塁デュオ」は何年の誰と誰? 阪神と中日は半世紀以上も前」で書いた。