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エンジェルスから移籍後の3試合は計9打席で0安打ながら、レッズにサヨナラ勝ちをもたらす

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・トラウト(左)とハンター・レンフロー May 27, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月を迎える前に、ハンター・レンフローは、ロサンゼルス・エンジェルスからシンシナティ・レッズへ移籍した。

 エンジェルスがレンフローらをウェーバーにかけた経緯と、彼らの移籍(と残留)については、それぞれ、こちらで書いた。

「エンジェルスがFA直前の5人をウェーバーにかけて「売り」に出す。大谷翔平が含まれていない理由は…」

「エンジェルスからウェーバー移籍の5人中3人は、エンジェルスと同じ64勝70敗のチームへ」

 レッズへ移ってから、レンフローは3試合に出場している。9月1日のダブルヘッダーは、1試合目が「4番・ライト」。2試合目は代打に起用され、そこからライトを守った。翌日は「6番・ライト」として、再びスターティング・ラインナップに名を連ねた。

 ここまで、ヒットは出ておらず、四球や死球、犠飛や犠打もない。9打席に立ち、9打数0安打だ。

 ただ、3試合目は、サヨナラ勝ちとなる打点を挙げた。

 0対1で迎えた9回裏、レッズは同点に追いついた。レンフローが打席に立ったのは、その後。1死満塁の場面だ。

 カウント0-1からの2球目、レンフローが弾き返した打球は、バウンドして三遊間に飛んでいったが、ダイブした遊撃手のダンズビー・スワンソン(シカゴ・カブス)に捕られた。スワンソンが二塁へ投げ、一塁走者はアウト。そこから、ボールは一塁へ転送された。一塁手の捕球よりも、レンフローが一塁を踏むほうが、わずかに早かった。

 三塁走者の生還により、レッズは2試合連続のサヨナラ勝ち。レンフローは、フィールドでチームメイトに囲まれ、祝福を受けた。

 71勝67敗(勝率.514)のレッズは、ワイルドカードの5番手のままだが、3番手に並んでいた2チーム、アリゾナ・ダイヤモンドバックスとサンフランシスコ・ジャイアンツがどちらも敗れ、70勝66敗(勝率.515)となり、レッズと両チームのゲーム差はなくなった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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