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グリズリーズの渡邊雄太。ロケッツのポールやハーデンとのマッチアップをイメージしながら試合を観ていた

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
グリズリーズ戦でプレーするポール(右)とハーデン(13番)(三尾圭撮影)

 10月2日(日本時間3日)にアラバマ州バーミンガムで行われたプレシーズン戦のヒューストン・ロケッツ対メンフィス・グリズリーズ戦は、スリーポイントシュートを21本も沈めたロケッツが131対115で快勝。グリズリーズの渡邊雄太は左肩のケガのためにチームに帯同せずに、メンフィスでテレビ観戦となった。

 バーミンガムでは12年ぶりのNBAの試合開催とあり、プレシーズン戦ながら満員の16888人が詰めかけたこの試合。通常、プレシーズンの初戦はスーパースターにとっては身体を慣らす場でしかなく、10分前後しかプレーしないが、ロケッツが誇るビッグスリーは20分以上もプレーして、アラバマのファンを喜ばせた。

 このオフにロケッツに移籍してきたカーメロ・アンソニーは23分プレーして13得点。

 昨季のMVP、ジェームズ・ハーデンは両チーム最高の30分プレーして20得点、NBA13年目を迎えるベテランのクリス・ポールも25分で22得点、9アシストの活躍でロケッツを快勝に導いた。

”ロケッツ・デビュー戦”で13得点を記録したカーメロ・アンソニー(三尾圭撮影)
”ロケッツ・デビュー戦”で13得点を記録したカーメロ・アンソニー(三尾圭撮影)

 3日(日本時間4日)の練習後に取材に応じた渡邊は、「普段、ずっと毎日一緒に練習をやっているチームメートがあの場所でプレーしていて、僕自身も本来ならあそこにいるんだろうなという気持ちで観ていました」と大学生だった半年前とは違った気持ちで試合をテレビで観戦。

 「昨日はハーデンとかクリス・ポールが結構長い時間出ていたんで、もしかしたらマッチアップする機会もあったのではないかと思うんですけど、画面越しでこう守らないといけないなと――ちょっとでも手を出したらすぐにファールでシュートを打ってとか――ああいうのは本当にNBAならではというか、彼らならではのプレーなので、それを実際に対面で実際向き合ったときにどれだけできるのかを見たかったというか、経験したかったみたいなのは正直ありました」

クリス・ポールと渡邊雄太のマッチアップはぜひ観てみたい(三尾圭撮影)
クリス・ポールと渡邊雄太のマッチアップはぜひ観てみたい(三尾圭撮影)

 

 では、もし渡邊が試合に出ていたら、どのように守ったのだろうか?

 「まず、手を真っ直ぐ前に出すことは、彼らを相手にしたら絶対にできないので、なるべくコンパクトに手を縮めながらプレッシャーをかけて、ドライブをさせるイメージで付かないと……。彼らにスリー(ポイントシュート)を打たれたら、ほぼ入りますし、外れたらただのラッキーくらいの感じなので、そういう風に守らないといけないなと思いながら観ていました。ロケッツは全体的にスリーポイントを打ちたいチームなので、そこを彼らにやられだすとドンドン流れが相手に行ってという感じだったので……昨日観ていても。スリーポイントをやられないために距離を詰めながら、ただ手だけは絶対に出さない」

昨季のMVP、ハーデンとのマッチアップでは不用意なファールを避けるために手を前に伸ばしてはいけない(三尾圭撮影)
昨季のMVP、ハーデンとのマッチアップでは不用意なファールを避けるために手を前に伸ばしてはいけない(三尾圭撮影)

 昨季、NBAで最高勝率を上げたロケッツとの対戦はお預けとなったが、10月12日に行われるプレシーズン最終戦で再戦する。

 渡邊にはそれまでにイメージをもっと膨らませて、守備を得意とする渡邊がハーデンやポールを抑えるシーンを見せてもらいたい。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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