レンジャーズは「ワールドシリーズ優勝の翌年に負け越し」の何チーム目になる!?
昨年、テキサス・レンジャーズは、初のワールドシリーズ優勝を飾った。けれども、今シーズンは、ここまでの150試合で71勝79敗。借金8を抱えている。
ワールドシリーズ優勝の翌年に負け越しは、延べ18チームが記録している。118チーム中18チームなので、全体の15.3%がそうだ。今シーズンのレンジャーズは、その19チーム目になるだろう。シーズン全体を借金ゼロの81勝81敗とするには、ここからの12試合で10勝を挙げる必要がある。直近の12試合は6勝6敗。現在は、3連敗中だ。
これまでの18チームを、勝率の低い順に並べると、以下のようになる。
現時点のレンジャーズは、暫定のワースト10位、といったところだ。勝率.473は、1967年のボルティモア・オリオールズ(勝率.472)と2003年のアナハイム・エンジェルス(勝率.475)の間に位置する。
ちなみに、ワールドシリーズ優勝の翌年の勝率ワースト19位は、2016年に81勝81敗のカンザスシティ・ロイヤルズだ。158試合を終えた時点では81勝77敗だったが、そこから4連敗を喫し、シーズンを終えた。
18チーム中3チームは、ワールドシリーズ優勝から次のポストシーズン進出までの間に、10年間以上の「ブランク」があった。1985年にワールドシリーズ優勝のロイヤルズは、その翌年から2013年までの28年間、ポストシーズンから遠ざかった。1918年に優勝のボストン・レッドソックスは、ブランクが27年間(1919~45年)。1992~93年に連覇のトロント・ブルージェイズは、ブランクが21年間(1994~2014年)だ。
これらのうち、ロイヤルズとブルージェイズのブランクは、ストライキによってポストシーズンが開催されなかった1994年を含んでいるが、両チームとも、レギュラーシーズンが打ち切られた時点では、ポストシーズン進出圏外にいた。
一方、過半数の10チームは、ブランクを2年間以下にとどめている。そのうちの4チームは、ワールドシリーズ優勝→シーズン負け越し→ポストシーズン進出なので、1年間のブランクだ。例えば、2002年にワイルドカードからワールドシリーズ初優勝のアナハイム・エンジェルスは、2003年に負け越し、2004年(と2005年)は地区優勝を飾った。
レンジャーズは、ここから、数年をかけて再建を行うのではなく、最短のブランクをめざすと思われる。
9月12日~13日は、クマー・ロッカーとジェイコブ・デグロームが先発マウンドに上がり、4イニング1失点と3.2イニング無失点を記録した。それぞれ、メジャーデビューとシーズン初登板だ。ロッカーは、2022年のドラフト全体3位。デグロームは、サイ・ヤング賞を2度受賞している。来シーズンは、5年1億8500万ドルの契約3年目だ。