由来は創業の明治16年の四国銘菓「一六タルト」の夏限定塩レモン味の清涼感で楽しむ夏の午後
南蛮菓子、という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?江戸時代初期に長崎へ来航したポルトガル人より伝わったお菓子を指し、その中の代表格の一つがカステラとなればピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
南蛮菓子のひとつに、カステラ生地にジャムを巻いたタルトというお菓子があったそうで、美味しさと文化に触れた現在の愛媛県松山市・初代松山藩藩主の松平定行公が持ち帰り、時を越えて明治時代以降に近隣の菓子職人へと伝授されていったそうです。
そのタルトを明治16年創業の和菓子屋「一六本舗」さんが販売しはじめ、今や四国を代表する銘菓のひとつに。一六、というのは創業年からきているとのこと。
今回はそんな一六タルトの夏限定「塩レモン」をご紹介。
開封した瞬間驚いたのは、卵の濃厚な香りがぶわっと一気に立ち昇ってきたことです。洋菓子のロールケーキのように生クリームが巻かれているわけではないので、乳脂肪分などの油脂に
また、レモンの黄色をイメージした金糸雀色のロール生地も卵・お砂糖・小麦粉のみで高温にてスピーディーに焼き上げられており、卵の美味しさを存分に堪能できるしっとりとしたきめ細やかな肌。瀬戸内レモンの果皮と果汁を使用したレモン餡は酸味とほろ苦さを丁度良い塩梅で携え、ある程度日持ちのするお土産菓子でありながら、艶やかな食感が魅力的です。餡を巻いてから一晩寝かせ、しっかりと生地と餡を馴染ませてから切り分けるというのも美味しさの秘訣のひとつかもしれません。
更に、塩レモンというだけあり、ロール生地にはほんのり塩気のアクセントが効いた夏仕様。この塩気があるかないかでかなり味わいが変わってくるのではないでしょうか。
今回は一切れずつ個包装になっているものを購入致しましたが、ロール状の1本丸ごとサイズのご用意も。用途や人数に合わせて選べますね。
夏には避けられがちなあんこの和菓子ですが、こちらならば涼しいお部屋で温かい珈琲や冷たいアイスティーと一緒にどうぞとおすすめしやすいのではないでしょうか。