タイガースは第1戦にリリーフ登板の投手を「中0日」で先発マウンドへ。連勝なら次のシリーズ進出
10月1日、デトロイト・タイガースは、10年ぶりとなるポストシーズンのスタートを白星で飾った。3対1でヒューストン・アストロズを下した。ポストシーズンの試合で勝ったのは、11年ぶりだ。2014年はディビジョン・シリーズからスタートし、そこでボルティモア・オリオールズにスウィープされた。
エースのタリック・スクーバルが6イニングを封じ、そこから、4人のリリーバーがつないだ。ウィル・ベストが1.2イニング、タイラー・ホルトンとジェイソン・フォーリーが0.1イニングずつ、ビュー・ブリスキーは0.2イニングだ。試合を締めくくるはずのフォーリーは、1人目から3連打を喫し、1点を取られたものの、他のリリーバーはヒットを打たれなかった。
10月2日も勝てば、タイガースは、ディビジョン・シリーズへ進む。その先発マウンドには、ホルトンが上がる。
ポストシーズンの最初から連投となるが、1試合目は2球しか投げていない。カイル・タッカーを三塁ゴロに仕留めた。
この試合は、アストロズの1~3番に、ホゼ・アルトゥーベ、タッカー、ヨーダン・アルバレスが並んでいた。タッカーとアルバレスは左打者、ホルトンは左投手だ。タイガースのA.J.ヒンチ監督は、2試合目も同じ3人が並ぶと見ているのだろうか。タイガースの先発投手のうち、左腕はスクーバルだけだ。
ちなみに、ヒンチは、2015年から2019年までアストロズで采配を振っていた。サイン盗みが発覚しなければ、今もアストロズで監督を務めていたかもしれない。
10月2日にヒンチが想定しているのは、ホルトンを筆頭にリリーバーがつないでいく「ブルペン・ゲーム」ではなく、「オープナー」だと思われる。ホルトンに続き、先発投手のリース・オルソンが登板する可能性が高そうだ。
ただ、ホルトンが投げるのは、1イニングとは限らない。今シーズンの66登板中、先発登板は9度を数える。それらのうち、1イニングで降板したのは2度。あとの7登板は、1.2イニングが2度、2イニングが3度、2.2イニングと3イニングが1度ずつだ。
また、ホルトンを最初に起用しても、タイガースのブルペンには左腕があと2人、ショーン・ガンサーとブラント・ハーターがいる。
なお、ポストシーズンでリリーバーが先発登板は、過去にも例がある。昨年のジョー・マンティプライ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)も、その一人だ。9登板のうち、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第4戦とワールドシリーズ第4戦は先発マウンドに上がり、それぞれ、1イニングと1.1イニングを投げた。
昨年までのワイルドカード・シリーズの結果については、こちらで書いた。