元MVPの29歳に500万ドルをつけたトレードで交換に得たのは…30歳で通算83.0イニングの投手
12月17日、シカゴ・カブスは、コディ・ベリンジャーをニューヨーク・ヤンキースに放出し、交換にコディ・ポティートを獲得した。MLB.comのブライアン・ホックらによると、ベリンジャーに加え、カブスは500万ドルをヤンキースに支払うという。
ベリンジャーは、2024年こそ打率.266と出塁率.325、18本塁打、OPS.751ながら、その前の2023年は、打率.307と出塁率.356、26本塁打、OPS.881を記録した。
また、2021~22年は大不振に陥ったものの、メジャーリーグ1年目の2017年に新人王を受賞し、2019年はMVPに選ばれている。この2シーズンは、2017年が打率.267と出塁率.352、39本塁打、OPS.933。2019年は打率.305と出塁率.406、47本塁打、OPS1.035。両シーズンの間の2018年は、打率.260と出塁率.343、25本塁打、OPS.814だ。
2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は29歳。センターを含む外野と一塁を守り、主にライトとしてプレーした2019年は、ゴールドグラブを受賞した。
一方、ポティートは30歳の右投手だ。2024年の防御率は2.22だが、先発4登板とリリーフ1登板で計24.1イニングを投げたに過ぎない。その前の2シーズン、2021~22年を合わせても通算83.0イニングだ。2022年8月にトミー・ジョン手術を受け、2023年はAAAの1登板に終わった。
実績のある29歳の野手+500万ドルと実績の乏しい30歳の投手のトレードは、カブスにとって割が合わないようにも見える。
ただ、ベリンジャーの契約は、2025年が年俸2750万ドル、2026年は年俸2500万ドル(解約金500万ドル)の選手オプションだ。ベリンジャーがオプションを行使した場合、球団は5250万ドルを支払うことになる。
このトレードにより、カブスはその支払いを回避した。ポティートはまだ年俸調停権を得ていないので、ヤンキースに500万ドルを支払っても、4500万ドル以上を浮かせたという見方ができる。ベリンジャーがオプションを破棄した場合の総額3250万ドル――2025年の年俸2750万ドル+解約金500万ドル――と比べても、2500万ドル以上の支払いが減る。
カブスは、目的としていた支払いの削減に成功し、ポティートも手に入れた、ということだ。ベリンジャーを放出する前に、ヒューストン・アストロズからカイル・タッカーを獲得しているので、外野手は足りていて、一塁にはマイケル・ブッシュがいる。