【繊細さんは要注意】自律神経失調症になりやすい人の特徴と整える方法
こんにちは、精神科医しょうです。
『自律神経失調症』という言葉を見かけたことのある人は多いと思いますが、具体的にどのような症状が現れるのかご存知でしょうか?
自律神経失調症は、自律神経のバランスが崩れることで動悸やめまい、倦怠感など心身にさまざまな症状が現れる状態のことをいいます。
ストレスや生活習慣の乱れが原因で引き起こされると考えられていますが、HSPの気質を持っている人は他の人よりも発症する可能性が高いと言われています。
今回の記事では、HSPと自律神経失調症の関係、なりやすい人の特徴、HSPが自律神経を整える方法について紹介します。
HSPは自律神経が乱れやすい?
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは生まれつき刺激を受けやすく、感受性の高い気質を持った人のことを指した言葉です。
HSPの人は光や音、におい、味覚、肌触りなどの五感が他の人よりも鋭く、外部からの刺激に敏感に反応してしまう特性を持っています。
また、感受性が高いため、他人の些細な言動に対していちいち気にしてしまったり、落ち込んだりしやすい傾向があります。
そのため、心が疲れやすく生きづらさを感じている人も多いです。
一方、自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで心身にさまざまな症状が現れます。
自律神経失調症の原因はさまざまですが、生活習慣の乱れやストレスが主な原因と考えられています。
HSPは常に外部からの刺激に反応してしまうため疲れやすく、また、人間関係のストレスを抱え込みやすいという特徴があります。
そのようなことから、他の人よりも自律神経の乱れを引き起こしやすいと言えるでしょう。
自律神経失調症はどんな人がなりやすい?
自律神経失調症は普段の生活習慣が乱れがちな人、ストレスを溜め込みやすい人がなりやすいと言われています。
以下で自律神経失調症になりやすい人の特徴について紹介します。
・昼夜逆転の生活をしている
・仕事がシフト制で生活の時間が一定ではない
・食事や寝起きする時間がバラバラ
・ストレスの多い仕事をしている
・人間関係にストレスを抱えている
・イライラしたり感情的になりやすい
・気持ちの切り替えがうまくできない
・ストレスを解消できる方法がない
・運動不足
・食事の内容が偏っている
上記のほか、季節の変わり目などに体温調節がうまくいかず、体調を壊しやすい人も自律神経失調症を引き起こす恐れがあるので注意しましょう。
HSPが自律神経を整える方法
刺激への対処法を身につける
HSPは刺激を受けやすい気質を持っているため、些細な出来事に対してもストレスを感じることが多いのではないでしょうか。
就寝時に外から聞こえる声や車の音が気になって眠れなくなったり、電車の中で騒がしい人やにおいが気になって体調を崩したりすることも珍しくないかと思います。
しかし、日常生活を送る上で人混みや喧騒などを避けられない場面もたくさんあるでしょう。
そのような時は、刺激を軽減するためのアイテムを持ち歩くようにしましょう。
たとえばワイヤレスイヤホンは、外部のガヤガヤした声をシャットアウトできるほか、お気に入りの環境音や癒される音楽などを聴くことができるのでとてもおすすめです。
また、お店の電気や太陽の光が眩しく感じる人は、遮光性のあるメガネやサングラスを持ち歩くと良いでしょう。
ぜひ、自分に合ったお気に入りのアイテムを探してみてください。
「気にしすぎない」精神を持つ
HSPの人は、感受性が豊かで他人の感情を深く読み取ろうとする傾向があります。
そのため、他人が気にしないような部分に気がついてイライラしてしまったり、辛い思いをしてしまうこともあるのではないでしょうか。
また、他人の感情にも敏感なため、相手からどう思われているのか、嫌われていないか気にしてしまうこともあるかと思います。
しかし、周囲のことばかりを気にしていてはストレスが溜まってしまい、自律神経が乱れる原因になってしまいます。
まずは、他人よりも自分のことに集中することを意識してみてください。
他人の考えや行動ばかりを気にするのではなく、自分は何をやりたいのか「自分の軸」を中心にして考える練習をしましょう。
リラックスできる趣味を作る
HSPは他の人よりも刺激に敏感なぶん、ストレスが溜まりやすい人が多いです。
そのため、適度にストレスを解消してリラックスできる趣味を持つことはとても大切です。
HSPの人はアクティブに人と会って遊ぶよりも、どちらかといえば一人でゆったり過ごす方が気分転換になることが多いのではないでしょうか。
自宅でできるようなお菓子作りや料理、家庭菜園、イラスト、ハンドメイドなどがおすすめです。
一人で黙々と集中できる趣味はHSPと相性が良いので、リラックスできる趣味をいくつか作っておくと良いでしょう。
まとめ
今回は、HSPと自律神経失調症の関係、なりやすい人の特徴、HSPが自律神経を整える方法について紹介しました。
HSPの気質を持っている人はその敏感さゆえに、体調不良を起こしやすい恐れがあります。
原因不明の体調不良や倦怠感が続いている場合は自律神経失調症の可能性があるので、無理をせずに心身を休めることが大切です。
休養してもつらい症状が長引いているときは、別の病気が潜んでいるかもしれないので、病院で詳しく検査してもらいましょう。
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