マーリンズに集結したイチロー、ボンズ、マッティングリーは計8023安打。過去には計1万安打のトリオも
来シーズン、マイアミ・マーリンズのダグアウトには豪華な顔ぶれが揃う。このオフ、マーリンズはイチローとの契約を延長し、ドン・マッティングリーを監督に据え、バリー・ボンズを打撃コーチに迎え入れた。彼らはいずれもメジャーリーグで2000本以上の安打を放っており、その合計は8023本に上る。今後、マッティングリーの2153安打とボンズの2935安打が増えることはないが、イチローは来シーズン最初の安打でボンズを追い抜く。
だが、過去には合計安打がもっと多いトリオも存在した。それも、監督やコーチを含まない、現役選手によるトリオだ。記憶に新しいところでは、イチローがニューヨーク・ヤンキースでプレーしていた時、デレク・ジーター、アレックス・ロドリゲスとともに、合計9000安打近いトリオを形成した。2013年のシーズンが終わった時点で、ジーター、ロドリゲス、イチローの通算安打は、それぞれ3316本、2939本、2742本で、その合計は8997本だった。ロドリゲスが出場停止処分を受けて2014年を全休しなければ、9000本を上回っていた。
1928年にフィラデルフィア(現オークランド)・アスレティックスでプレーした、タイ・カッブ、トリス・スピーカー、エディ・コリンズの合計安打は、さらに多かった。開幕時点の通算安打は、カッブが4075本、スピーカーが3463本、コリンズが3304本で、合計は1万842本。90年近く前のことゆえ、多少の誤差はあるにしても、1万本を超えていたのは間違いない。これは、同じチームに揃った3人の合計安打では、最も多いのではないだろうか。
トリオの構成を監督、コーチ、選手に限定しても、マーリンズの3人の合計安打は最多ではない。例えば、1987年のシンシナティ・レッズでは、ピート・ローズ(4256安打)が監督、トニー・ぺレス(2732安打)が打撃コーチを務め、バディ・ベル(2273安打/開幕時)がプレーした。このトリオの合計安打は、1988年6月にベルがトレードされるまでに9419本に達した。
なお、イチロー、ボンズ、マッティングリーは3人とも、オールスター・ゲームに選ばれ、首位打者を獲得し、MVPに輝き、ゴールドグラブとシルバースラッガーも受賞している。2000安打とともに、これらすべてを揃ってクリアしているトリオは、皆無かもしれない。