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大型補強の一方で監督は未定。エンジェルスの前GMと前監督が再びタッグを組む!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルトゥーロ・モレノ(左)とブラッド・オースマス Feb 13, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・メッツは、FA市場に出ていた3人の野手、スターリング・マーテイマーク・キャナエデュアルド・エスコバーと、それぞれ、4年7800万ドル、2年2650万ドル、2年2000万ドルの契約を交わしたのに続き、先発投手のマックス・シャーザーを3年1億3000万ドルで迎え入れた。だが、来シーズンの監督は、決まっていない。

 SNY(スポーツネット・ニューヨーク)のアンディ・マルティノによると、現時点で候補に挙がっているのは、ジョー・エスパーダバック・ショーウォルターマット・クアトラーロドン・ケリーブラッド・オースマスに、カーティス・グランダーソンだという。この6人のうち、3人は現職のベンチ・コーチだ。エスパーダはヒューストン・アストロズ、クアトラーロはタンパベイ・レイズ、ケリーはピッツバーグ・パイレーツに在籍している。ショーウォルターとオースマスはメジャーリーグの他チームで監督を経験していて、グランダーソンは選手時代にメッツでプレーした。

 面談はまだ始まっていないらしく、他にも、候補は出てくるかもしれない。だが、オースマスが就任すれば、エンジェルスでGMと監督だった2人が、再びタッグを組むことになる。メッツのGMは、昨年9月までエンジェルスでGMを務めていたビリー・エプラーだ。大谷翔平がエンジェルスに入団した時も、エプラーがGMだった。先月、エプラーはメッツのGMに就任した。オースマスは、2014~17年のデトロイト・タイガースに続き、2019年にエンジェルスで采配を振った。彼らは、エンジェルスの元GMと元監督ではなく、前GMと前監督だ。

 一方、偶然ながら、今オフにエンジェルスが契約した投手のうち、ノア・シンダーガードエアロン・ループ――1年2100万ドルと2年1700万ドル――は、メッツからFAになった。こちらは、チームメイトとして再びプレーする。もっとも、ループがメッツに在籍したのは、今シーズンだけ。シンダーガードの登板は、シーズン終盤の2試合しかなかった。ループは65試合で投げたが、シンダーガードの登板日とは重なっていない。

 今のところ、メッツとエンジェルスは、6月10日~12日にアナハイムで3試合を行う予定になっている。

 メッツの補強については、こちらで書いた。

「メッツは鈴木誠也に手を出さない!? FAの外野手2人と立て続けに契約」

「37歳の投手が3年1億3000万ドルの契約を得る。「年4000万ドル以上」は史上初」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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