メッツは鈴木誠也に手を出さない!? FAの外野手2人と立て続けに契約
MLB.comのジョン・ポール・モロシやSNY(スポーツネット・ニューヨーク)は、鈴木誠也(広島東洋カープ)に興味を抱いている球団の一つに、ニューヨーク・メッツを挙げていた。その真偽はともかく、メッツが外野手を探していたのは事実だ。ライトを守っていたマイケル・コンフォートがFAになり、メッツは1年1840万ドルのクオリファイング・オファーを申し出たが、それを却下された。
だが、メッツが鈴木との契約に乗り出す可能性は、これまではあったともしても、消滅したのではないだろうか。
11月26日、メッツは総額1億2450万ドルを投じ、FA市場に出ていた野手3人を手に入れた。正式発表はまだ出ていないものの、エデュアルド・エスコバーと2年2000万ドル、マーク・キャナと2年2650万ドル、スターリング・マーテイとは4年7800万ドルの契約で合意に達したという。MLBネットワークのジョン・ヘイマン、MLB.comのマーク・フェインサンド、ESPNのジェフ・パッサンらが報じている。エスコバーは内野手だが、キャナとマーテイは外野手だ。
今シーズン、キャナはオークランド・アスレティックスで主にレフトを守り、141試合で17本塁打と12盗塁、出塁率.358を記録した。2019年は26本のホームランを打ち、四球率はここ3シーズンとも12%を超えている。マーテイはマイアミ・マーリンズとアスレティックスでセンターを守り、120試合で12本塁打と47盗塁、出塁率.383を記録した。ホームランは、こちらも2019年の23本が最多。シーズン30盗塁以上は、6度を数える。
彼らが加わり、メッツの外野トリオは、ほぼ確定した。左から右へ、キャナ、マーテイ、ブランドン・ニモが並ぶ。今シーズン、ニモは故障者リストに2度入り、出場は92試合にとどまったものの、出塁率.401を記録した。ホームランが20本に達したシーズンはないが、2017年以降のシーズン四球率と出塁率は、13.5%と.375を下回ったことがない。
メッツが次に手に入れようとするのは、先発投手のはずだ。ここからさらに外野手を加えるとすれば、ナ・リーグにもDH制が採用された場合だろう。ホルヘ・ソレーアやニック・カステヤノスといったパワーのある外野手を迎え入れ、外野を守らせるのではなく、DHとして起用する可能性は皆無ではない。今シーズン、鈴木は38本のホームランを打ったが、メジャーリーグでも同じようにパワーを発揮できるかどうかはわからず、現時点の外野手3人がパワー・ヒッターではないことからしても、メッツのこの需要には当てはまらない気がする。