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45秒でKO勝ちしたルイス・オルティス。敗者は八百長に手を染めていた可能性が…

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
簡単に勝利したオルティス(写真:ロイター/アフロ)

 11月7日、ロスアンジェルスのマイクロソフトシアターのリングに、ルイス・オルティスが上がった。

 オルティスは、昨年11月23日にディオンティ・ワイルダーに7回KOで敗れて以来の試合だった。

Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions
Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions

 ワイルダーに2敗したオルティスは、自身の商品価値を保つためにも、今回は負けられない。

 対戦相手のアレキサンダー・フローレスは18勝(16KO)2敗1分け。安全過ぎる<咬ませ犬>だった。

Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions
Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions

 フロリダ州マイアミ在住のキューバ人、オルティスはサウスポー。大きく構え、2つのジャブから顔面へストレート。ジャブを上、ストレートを腹に。さらに左フックを顔面に打ち込んでいく。

Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions
Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions

 その後、オルティスが右フックをボディに見舞うとフローレスはキャンバスに崩れ落ち、カウントアウトされた。

 この間、僅か45秒。

 オルティスは自身の戦績を31勝(27KO)2敗とし、再起した。

 しかし………ノックアウトに結び付いたボディへのフックはクリーンヒットしておらず、フローレスの倒れ方が不可解だとして、現在カリフォルニア州アスレティックコミッションが調査に乗り出している。

 フローレスが保証されたファイトマネー、8万ドルも調査結果が出るまで、支払われない。

Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions
Photo:Sean Michael Ham/TGB Promotions

 映像を見る限り、確かにフローレスの倒れ方はおかしい。フローレスは八百長に手を染めていたのかーーーー。

 真相解明を待ちたい。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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