Yahoo!ニュース

ひとり旅OK!3200円から!「リーズナブルに湯治ができる温泉宿」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

「何はともあれ、温泉が一番の旅の目的」という人にとって、湯治が可能な宿は有力な選択肢となる。

日本の温泉文化である湯治。かつては数週間、温泉地に滞在して農作業や仕事で疲れた体を休める文化が存在した。現代社会では湯治文化は廃れつつあるが、古くからの温泉地の一部では湯治体験ができる宿が健在である。

素泊まり、自炊が基本の湯治宿は低料金のところが多く、総じて温泉の質が高いのも魅力だ。

そこで、今回は初心者でも滞在しやすい、湯治ができる宿を5カ所紹介したい。

大沢温泉・湯治屋(岩手県)

花巻南温泉郷の一角を占める大沢温泉は、2つの個性の異なる建物で構成される一軒宿。なかでも自炊部のある「湯治屋」はリーズナブルな料金(1人泊3200円~)で湯治を体験できるので、一人泊や連泊にも向いている。川に面した混浴露天風呂「大沢の湯」が名物。館内には食事処や売店もあり、湯治初心者も安心。湯船も複数あるので、敷地内で湯めぐりを楽しめる。

草津温泉・田島屋旅館(群馬県)

草津温泉のバスターミナルから徒歩1分の距離にある素泊まり専門宿。お土産屋さんに併設された宿で、湯畑のある中心部までも近い。温泉街には外食のできるお店が多いので、その日の気分で外で食事をいただくのも楽しい。宿にも温泉があるが、共同浴場など湯巡りも気軽に楽しめる。1泊5250円~。

俵山温泉・ゲストハウスねる山(山口県)

俵山温泉はもともと湯治文化が根づいており、各宿に滞在する宿泊客は街の中心にある共同浴場に通うのが俵山のスタイル。昔ながらの小さな宿もあるが、近年オープンした「ゲストハウスねる山」も、館内に温泉はないが、徒歩数十秒の距離に共同浴場がある。Wi-Fi可でワーキングスペースもあるので、ワーケションにも向く。1人素泊まり4200円~。

川渡温泉・高東旅館(宮城県)

鳴子温泉郷の一角を占める川渡温泉は湯治場の素朴な風情が魅力で、ひとり旅にも向く。リーズナブルな湯治宿が健在で、なかでも高東旅館は1泊素泊まり(4590円~)から利用でき、初心者にもおすすめ。炊事場もあるので、簡単な調理もできる。うぐいす色の濁り湯も気持ちいい。

カルルス温泉・鈴木旅館(北海道)

登別温泉から車で15分ほどの山あいにひっそりと湯けむりをあげる温泉地。数軒の宿以外には自然しかないが、ひたすら良質な温泉につかり、おこもりするには最適。素朴な雰囲気が魅力の鈴木旅館は、素泊まり5250円~、1泊2食付き7450円~。長期滞在者向けの湯治プラン(3食付き)もある。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

高橋一喜の最近の記事