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オンラインでも楽しめるCGの国際会議SIGGRAPH2024

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
SIGGRAPH2024 https://s2024.siggraph.org/

コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術の国際会議ACM SIGGRAPH2024(シーグラフ)が米国DENVERにて7月28日(日)~8月1日(木)まで開催しています。研究者やエンジニア、アーティスト、デザイナーなど、コンピュータグラフィックス(CG)に携わる多くの人が集まる国際会議です。現地では多くの最先端技術に触れ、情報を入手することができます。この記事では米国現地に行けない人でも日本から情報収集できるコンテンツを紹介します。

ACM SIGGRAPH 公式YouTube動画は必見

ACM SIGGRAPHは、ACM学会の分科会(SIG)である、Special Interest Group on Compure GRAPHics の略称からとった国際会議。公式YouTubeチャンネルでは、学会概要(Conference Overview)や技術論文を数秒ずつまとめた「Technical Papers Trailer」などを見ることができます。

SIGGRAPH2024 Technical Papers Trailer 動画

また、SIGGRAPH2024のReal-Time Live!セッションでは、公式YouTubeチャンネルからリアルタイム配信もありました。

SIGGRAPH2024のReal-Time Live!セッション

SNSを活用して研究者自らの発信から情報を得る

研究者は日頃、SNSで情報発信・情報収集をすることも多く、X(Twitter)でも論文の著者自らが技術論文(Technical Paper)や最新技術の展示会であるEmerging Technologiesで発表する内容をわかりやすく発信しています。

#SIGGRAPH2024ハッシュタグで検索してみると多くの技術論文の投稿が見つかります。論文だけでなく、動画やソースコード情報が掲載されている論文も多いです。

キーノート(Keynote)ではJensen Huang (NVIDIA founder and CEO) と Mark Zuckerberg (Meta founder and CEO)が「AI and the Next Computing Platforms」というタイトルでディスカッション。Mark Zuckerbergは初めてのSIGGRAPH参加、1時間のトークは盛り上がり、最後にジャケットを交換する姿も話題になりました。

バーチャルアクセスパスでより多くの情報を入手

参加形態は、米国で現地参加をするための「フルカンファレンスパス」などのほか、完全オンラインのための参加登録「Virtual Access」も用意されています。上記で挙げたようなKeynoteのほか、技術論文発表(Technical Papers)や、米国アカデミー賞公認の映画祭のひとつでもあるSIGGRAPH Electronic Theaterなども見ることができます。これらのオンラインコンテンツは2024年9月1日までみることができるので、今週は忙しくて…という方にもおすすめです。

SIGGRAPH Asia 2024は東京開催

SIGGRAPHは年に2回、夏の北米で開催されるSIGGRAPHと、冬のアジア圏で開催されるSIGGRAPH Asiaがあります。SIGGRAPH Asia2024は、日本、東京国際フォーラム(有楽町)で、2024年12月3日(火)~6日(金)まで開催されます。

SIGGRAPH Asia 2024 https://asia.siggraph.org/2024/ja/ 
SIGGRAPH Asia 2024 https://asia.siggraph.org/2024/ja/ 

技術論文(Technical Papers)の投稿締め切りは終わってしまいましたが、学生ボランティアやポスター発表、Real-Time Live!、Birds Of A Featherなど、様々な参加形態が用意されており、締め切り間近です。投稿募集ページではまだこれから応募できるプログラムが掲載されています。興味のある方はアクセスしてみてはいかがでしょうか。

まだこれから投稿できるプログラム一覧 https://asia.siggraph.org/2024/ja/
まだこれから投稿できるプログラム一覧 https://asia.siggraph.org/2024/ja/

筆者はSIGGRAPH Asia 2024 Local Committee (現地担当委員)の一人です。様々な年代やキャリア、職種の方が「コンピュータグラフィックス」や「インタラクティブ技術」に興味を持ち、現地に足を運んでくださることで、コミュニティの活性化と技術の発展につながることを期待しています。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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