物心ついたときから、デフレが”当然”であった28歳からみる解散決意の違和感
18日夜に安倍さんが解散を正式に発表。
正直まさかの、師走の総選挙へとなります。
「若者と政治をつなぐ」活動を続けている自分としては、なにかを仕掛けなければならない。
若者が選挙を、民主主義を、そして日本を作っていく状況へと進めたい!
とは思うものの、正直まだなかなか気乗りがしていない心境です。
なぜ、解散総選挙を行わなければならないのか、腑に落ちていない。
昨日の安倍さんの解散表明会見で少しでも、腑に落ちる理由があればと思っていました。
結果としてよくわかってないのですが・・・
わかってないとか言ってる場合じゃなくて、自分から主体的に争点や解散の意義は見い出していかないとだめだなと考えていますが。
”デフレあたりまえ”世代として
さて、今回の選挙の意義に直接というわけではないのですが、1986年生まれ、28歳の若者として、
今回の選挙をどう見るべきかについて、非常に気になる発言を安倍さんが会見でされました。
物心ついてからほとんどが、安倍さんから見ると”暗い、混迷した時代”だったんだ・・・
俺としてはそうは思わない。そして、同世代の多くもそうは思わないだろう。
「バブルやら好景気を知らない世代としては、産まれてきてから今までの社会状況は当たり前。」よく感じるし、同世代でもたまにこのような話は出る。
だから、「あの時代が良かった」「ずっと不景気で育ってきて大変だね」って上の世代の方にいわれても、正直何のことやらわからない。
だから、いまが暗黒時代とは思っていない。なので、安倍さんの決意は全くしっくりこないわけです・・・
満足している若者
この傾向は、各調査でも明確だ。
厚労省が25年春に行った調査では、15歳~39歳の若者の6割以上が現在の生活に満足していると回答。
内閣府が今年5月に行った調査でも20代の現在の生活に対する満足度は他の度の世代よりも高く、実に80ポイント近くである。
若者世代と安倍さん世代・政治家の意識のギャップを埋められるか
なので、安倍さんが一世一代の決意で、”暗い、混迷した”時代を抜けるために、
消費税の再増税も見送り、今回の解散をしたという説明は、腑に落ちないのである。
そして、腑に落ちないまま、つまりは若者世代と解散の意義・選挙の争点のギャップが残ったまま、選挙に突入すると若者には響かない選挙になるのだろうなと、危機感を感じている。
若者と安倍さんの感覚のどっちが正しいという議論ではない。
俺らも安倍さんもとも自分の気持ちとして正しいし、ともに相手からすると腑に落ちないんだろうな。
ただ、その相手の気持ちの根本の差を前提に、そしてその差をうめていくための、議論を進めていく必要があると思う。
仕掛けをやらなければならない。
若者も将来の日本に不安をおぼえている
先述の「若者の意識に関する調査」にはこういう質問項目もある。
「日本の未来は明るいか」
この質問に肯定的に答えた人はわずかに19.2%。
当然なのだが、若者が現状に満足していようが、日本の未来を何とも思っていないわけではない。
少子高齢化・人口減少社会への懸念は大いにある。
その懸念を打破するため、日本の未来のために待ったなしであった、消費増税が延期されたことをどう若者が捉えるのか。
「消費再増税」とりやめの選挙であるということが、どれほどの若者に響くのか。
各政党が1日も早くマニフェストを提示してくれるときを待っている。