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日本不買運動の影響は?韓国で活動する日本出身アイドルたちはどうしているか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
竹内美宥(左)と高橋朱里(右)写真提供=SPORTS KOREA

日本でも連日のように報道されている韓国の「日本製品不買運動」。韓国の大手ポータルサイトのニューストピックスでも連日のように報じられており、「日本不買運動」というキーワードが常に検索上位にある。

いつしかその運動は「ボイコット・ジャパン」と呼ばれるようになり、SNSでは「ボイコット・ジャパン」というハッシュタグがトレンドにもなっている。日本製品不買運動の実態調査を継続的に行っているが、7月10日に発表された第1回調査では不買運動に「参加している」と回答した人が48.0%だったが、7月18日発表の第2回調査では54.6%に増えていることも明らかになった。

参加者が着実に増えていることに驚きと困惑を禁じ得ない今日この頃だが、この1週間ほど韓国芸能界をウォッチしながら安堵したのは、ネット上で一時取り沙汰された韓国で活動中の日本出身の芸能人たちの状況だ。

(参考記事:“清純のアイコン”に“次世代セクシーアイドル”も。韓国で活躍する日本芸能界の美女たち

「ボイコット・ジャパン」が韓国で叫ばれ始めた頃、韓国で活動中の日本出身の芸能人に対して「退出」を求める声が一部のネット住民たちの間で起こったが、今のところあからさまに批判したり敵意を示すような出来事は起きていない。

女優の藤井美菜は7月16日にSBSドラマの制作発表会見での笑顔がニュースになったし、IZ*ONEの宮脇咲良は7月20日に発表されたアイドルチャート・ランキング(7月第3週)で女性1位(男女合わせて10位)。同じくIZ*ONEの本田仁美は、べスト・アイドルランキング(7月第3週)で女性部門1位になっている。

いずれのランキングもファン投票によって決められているだけに、彼女たちに寄せられる韓国ファンの声援と愛情に何ら変わりはないようだ。

そんな中、昨日7月23日には元AKB48の高橋朱里の韓国デビューの全貌がついに明らかになった。

今年3月にAKB48から卒業し、単身韓国に渡った高橋朱里。新たに所属したWoollimエンターテインメントは、ボーイズグループのINFINITEやガールズグループLOVELYZなど人気K-POPアイドルが多数所属するマネージメント会社だ。

そのWoollimエンターテインメントが満を持してデビューさせる6人組ガールズグループ“Rocket Punch(ロケットパンチ)”のメンバーのひとりとして、高橋朱里は韓国デビューすることになったのだ。

今年下半期にデビュー予定だというが、今からそのデビューを待ちわびるファンも多く、 “Rocket Punch(ロケットパンチ)”のグループ名が発表された直後には、その名がポータルサイトの検索ランキングとTwiterのリアルタイム・トレンドで1位になったほどである。

このように日韓関係が悪化していても、韓国では日本の芸能人たちが変わらず活動している。7月17日には人気ロックバンドであるSEKAI NO OWARIが今年11月2日にソウルでコンサートを開催することも発表になった。

日韓が何かと騒がしい中で最初に発表になった日本アーティストの来韓公演ということで、「SEKAI NO OWARIの来韓公演、日本不買運動の火の粉が飛ぶか」と、そのチケットの売れ行きを心配する声もある。「政治的な雰囲気が文化・芸能にも飛び火し、チケット予約にも影響が出れば、日本アーティストの来韓公演は当面難しくなるだろう」というのがコンサート関係者の意見のようだが、そんな事態にならないことを信じたい。

政治問題で日韓関係が悪化している今、韓国の一部の芸能人たちの中には「日本不買運動」への参加を表明している者がいる。だが、芸能やスポーツといった“エンターテインメント”はそのうねりに飲み込まれず、これまで通り、人々を楽しませ、笑顔と感動を届けるべきだろう。

少なくとも韓国で活動中の日本出身の芸能人たちはそれを実践している。彼ら彼女たちのこれからを引き続き注目してきたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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