【京都市】北区 『土蜘蛛』伝説の場所『上品蓮台寺(十二坊)』は桜と紅葉の名所♪
京都の千本鞍馬口を自転車に乗っていると、『上品蓮台寺』というお寺さんに巡り会いました。真言宗智山派の古刹で、聖徳太子が母の菩提寺として建立し、宇多法皇が中興したと伝わります。
かつて12の子院を擁したことから、「十二坊」の名でも親しまれ、地元の方にも愛されています。
この「十二坊」が上品蓮台寺がある紫野十二坊町の町名の由来になっているそうですよ。
洛陽四十八願所地蔵めぐり(京都四十八願寺)の第17番札所、札所本尊は天神同体地蔵です。
本堂には、村上天皇より賜った上品蓮台寺の勅額を掲げ、その内部には、本尊「延命地蔵菩薩像」を安置。
知る人ぞ知る桜の名所であり、春には境内に咲き誇る枝垂桜が色鮮やかで素晴らしいことでも知られてます。
蓮華金宝山九品三昧院と称し、960年に宇多法皇の勅願により、寛空僧正(かんくうそうじょう)が再建し、寺号を上品蓮台寺と改めたとあります。
応仁の乱の兵火で焼かれるまではかなり大きな伽藍だったそうです。豊臣秀吉などの帰依を受け江戸時代には子院12カ寺を持つまでだいぶ繁栄していたそうですが、今では3院のみ残っているそう。
寺宝である天平時代の「絵因果経」(国宝)は、京都最古の絵巻物(京都国立博物館に寄託中)だそうですよ!
「蓮台野」と呼ばれた葬送の地に続く境内の中の墓地ですが、空海の母の墓と伝えられる五輪の石塔や平等院の阿弥陀如来を作成した仏師・定朝の墓もあります。
『源頼光朝臣塚』(蜘蛛塚)の石碑もあります。これは、過去に京都検定にも出題されたことがある伝説のものです。『平家物語』にも土蜘蛛(「山蜘蛛」)伝説は出てくるほど!
源頼光の伝説は数々あり、私もとっても興味があります。
頼光が妖怪を退治したと伝わる場
境内北側の墓所にある石碑で、源頼光と頼光四天王が土蜘蛛を退治した場所と伝わる塚。伝承によると、「原因不明の熱病で臥した頼光の元に、1人の怪僧が現れて襲いかかってきた。頼光が切りつけると僧が逃げだし、頼光四天王が後を追うと古い塚に辿り着き、そこへ現れた大きな土蜘蛛を退治したところ、頼光の熱が消え去った」といわれている。この伝承は謡曲「土蜘蛛」として現代でも知られている。
弘法大使空海の誕生1250年である来年の春には、弘法大使を思いながら「しだれ桜」を愛でに再訪問したく思います♪
上品蓮台寺
〒603-8303 京都府京都市北区紫野十二坊町33-1