【鎌ケ谷市】江戸時代から踊り継がれているおしゃらく踊り。地元小学生が楽しく学習に取り組んでいます。
鎌ケ谷市立南部小学校でおしゃらく踊りを小学4年生が学んでいることを知り、郷土資料館職員のおしゃらくについて知ろう!のお話を聞く様子を撮影、一緒に聞かせていただきました。ありがとうございます。4年生は総合的な学習の中で、地域のことについて市内の施設見学などを通じて学んでいます。6月4日には、おしゃらく踊り保存会の方を招いて、実際に扇子を持ち、おしゃらく踊りを実際に体験されました。この時は、おしゃらくの言葉もまだ初めて聞くお子さんも多かったそうです。
踊りを実際に見て1週間後のこの日は、「おしゃらく踊り知っている人ー?」の質問にも、「はーい」と元気に皆さんの手が挙がり、「踊ったことあるー」「見たことある」と可愛い声が響いていました。
2023年は、鎌ケ谷駅前夏まつりや、鎌ケ谷市民まつりでも披露されたので、授業を受ける前に見たことのあるお子さんも見えました。
おしゃらく踊りは、鎌ケ谷市の無形民俗文化財に指定されています。現在は、軽井沢地区だけに残っていますが、元々は鎌ケ谷、初富地区などでも踊られていました。鉦(かね)、太鼓、三味線の音に合わせ、歌い手の方の歌に合わせて、お祭りなど人の集まる時に大勢の前で踊られました。
派手な着物を着て、お年を重ねられた方もお若い方も、キレイにお化粧をするおしゃれがなまって、おしゃらくと呼ばれるようになりました。
元々、松戸地区で広まったものを、習いに行って鎌ケ谷でも楽しく踊っていたそうです。現在でも千葉県内では松戸や浦安、東京都の江戸川区葛西で保存に取り組まれています。同じ踊りからスタートしたおしゃらく踊りも年々、踊り継がれる間に、少しずつ踊りや衣装にも地域の皆さんが工夫を凝らして独自の変化を遂げています。
元々、おしゃらく踊りが披露された場として、「東葛・印旛大師講」という四国の八十八か所巡りを模した行事が、この近辺でも開催されており、その様子も紹介されました。歩いてまわった人たちの休憩のもてなしなどで、各地でこうした踊りが披露されていたようです。
話を聞いた後、児童の皆さんから感想の発表がありました。「楽しいという発想がステキ」「色々な市によって違うのが分かった」「無形文化財にもなっていて、そのぐらい大切なものなんだな」と、様々な感想が聞かれました。
教室の前には、保存会の方の踊りを見ての作文も掲示されていました。その中には、「おしゃらくと聞いて、最初は手遊びかと思ったけど、踊りでびっくりした」、「おしゃらく踊りを大人になって鎌ケ谷以外の人にも伝えたい、続けていきたい、子どもたちにも伝えたい」と力強く夢を語る文章が並んでいました。今後、着付けを学んで地域の方に、秋頃踊りを披露する予定とのことです。これまで先人から代々伝わってきた踊りが今後も少しずつ、変化をしながらも楽しく受け継がれていくといいですね。
鎌ケ谷市立南部小学校
住所:〒273-0118 千葉県鎌ケ谷市中沢726
鎌ケ谷市郷土資料館
住所:〒273-0124 千葉県鎌ケ谷市中央1丁目8−31