一塁手とDHを手に入れたが、今年のホームランは2人合わせて35本。打線はパワーアップするのか
来シーズン、ジョシュ・ベルは、ワシントン・ナショナルズで再びプレーするようだ。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらによると、1年600万ドルの契約で合意に達したという。前回は、2020年12月のトレードでピッツバーグ・パイレーツからナショナルズへ移籍し、2022年8月のトレードでホアン・ソト(現ニューヨーク・メッツ)とともにナショナルズからサンディエゴ・パドレスへ移った。
今オフ、ナショナルズは、リリーバーのロバート・ガルシアをテキサス・レンジャーズへ放出し、交換にナサニエル・ロウを獲得している。守備のうまさからすると、ロウが一塁を守り、ベルはDHとして出場すると思われる。
2人とも、2024年のホームランは、20本に届かなかった。ロウが16本塁打、ベルは19本塁打だ。
ただ、2024年のナショナルズは、チーム全体で135本塁打。一塁手とDHは、14本塁打と15本塁打に過ぎなかった。これは、ナショナルズの選手がそれぞれのポジションで出場した時に打った、ホームランの合計だ。一塁手+DH=29本は、ロサンゼルス・エンジェルスの16本+11本=27本に次いで少なかった。
ロウとベルが2024年に記録したホームランの合計は、16本+19本=35本なので、ナショナルズの一塁手とDHの合計を上回る。また、その前の3シーズンのロウとベルのホームランは、2021年が18本+27本=45本、2022年が27本+17本=44本、2023年は17本+22本=39本だ。
ロウのシーズン25本塁打以上は2022年の1度きりだが、ベルは3度を数える。2017年の26本塁打、2019年の37本塁打、2021年の27本塁打がそうだ。ロウは、ここ4シーズン続けて出塁率.355以上を記録している。ベルも、フリースウィンガーというわけではない。
2025年のシーズン年齢は、ロウが29歳、ベルは32歳だ。
ナショナルズは、2019年にワールドシリーズ初優勝を飾った後、5シーズン続けて負け越している。しかも、どのシーズンも勝率.440に達していない。けれども、希望はある。遊撃手のCJ・エイブラムスや先発投手のマッケンジー・ゴアら、若手が芽吹き始めている。この2人は、2年前の夏に、ソトとベルの交換要員として、あと4人とともにパドレスからナショナルズへ移った。7月にメジャーデビューした、外野手のジェームズ・ウッドもその一人だ。
もっとも、ナショナルズが浮上するにはもう少し時間を要し、ロウとベルがラインナップに揃うのは、来年の夏までかもしれない。ベルは、2022年以降の3シーズンとも、夏のトレードで移籍している。それぞれ、ナショナルズ→パドレス、クリーブランド・ガーディアンズ→マイアミ・マーリンズ、マーリンズ→アリゾナ・ダイヤモンドバックスと動いた。