筆者による受賞コメント：この度はMVA受賞のお知らせをいただき、とても光栄です。事故の報道を知った時、乳幼児にとっても身近な「リンゴ」だけに、多くの保護者の皆さんが離乳食の進め方について不安になるのではと思いました。SNSでは1歳まで離乳食をやめた方がいいのでは、というコメントも目にしたことで、食材による窒息事故を防ぐための根拠のある方法をまとめる記事が早急に必要だと感じました。予想以上に多くの読者の皆様に読んでいただけて嬉しいです。これを励みに、今後も丁寧な記事を執筆できればと思っています。（坂本昌彦）

選出理由：相次ぐ子どものリンゴによる窒息事故に関し、乳幼児の食事における事故予防と対処法を網羅的にまとめた記事です。リンゴという身近な食材で「すり下ろしても窒息につながるのか」と衝撃を受けた保護者が不安なく離乳食を進められるよう、必要となる情報を余さず・分かりやすくまとめています。事故報道から間をおかない発信で、読者の意識変化や行動を促した価値ある1本といえます。

筆者による受賞コメント：前のめりになりがちなセンセーショナルな話題ではあるものの、法的な視点から証拠や事実を冷静に見ると、あまりにも古い話であり、事務所関係者の刑事・民事責任を問うことは困難です。また、記者会見で被害を告白した当事者がいる一方で、絶対に口外したくない、誰にも知られたくない、詮索されたくないという人のほうが多いことでしょう。問題点を全て洗い出し、再発防止策を打ち立てるとしても、彼らの匿名がどこまで守られるかなど、真相解明には困難さが伴います。法改正で一気に解決できる話ではないという点に、この性加害問題の根深さがあるといえるでしょう。（前田恒彦）

選出理由：ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏の性加害問題は、藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を公開するなど新しい展開を見せています。そんな中で、この問題に対するジャニーズ事務所の法的責任について「刑事」「民事」の両面から論点整理した記事です。センセーショナルな報道やネット上の反応もある中で、時効や法改正前の事案の扱いなど論点を冷静にまとめています。

筆者による受賞コメント：卓球界では中国に勝つことは本当に本当に難しいことで、ほとんどの卓球ファンはそのような光景をリアルタイムで経験したことはありません。この先もないかもしれないとさえ思われていたことですが、早田選手が見事に快挙を成し遂げてくれました。その偉業の一端を少しでも伝えられたらと思いコメントしましたが、今回の選出理由を拝見し、伝わっていることがわかりとても嬉しく、また光栄に存じます。今後もよいコメントや記事を書けるよう頑張ろうとモチベーションを新たにしております。（伊藤条太）

選出理由：世界卓球選手権（個人戦）女子シングルス準々決勝で早田ひな選手（当時世界10位）が中国の王芸迪選手（同3位）を破りました。9度のマッチポイントをしのいでの大逆転勝ちで、「涙のメダル獲得」と感動を呼びました。その勝利が卓球界でいかに大きなことだったのか。著者の卓球への情熱、歴史研究の賜物である豊富な知識からの解説で快挙の意味がより深く伝わりました。日本の可能性の広がりとともに中国の強さを改めて感じられたコメントでもありました。

筆者による受賞コメント：核の問題、外交安全保障、ロシアの軍事侵攻と重いテーマが連なる広島Ｇ7サミットで、スナク首相のお好み焼き体験は気持ちがふっとなごむ、数少ない楽しい話題でしたから、それにふさわしい楽しいコメントになるよう心がけました。月間MVCに選出していただき、光栄です。コメントではウスターソースがイギリス発祥であることのみ書きましたが、深掘りすると19世紀前半、当時英国植民地だったインドのソースの製法を参考に完成させたのがウスターソースだと言われています。スナク首相はインド系、さらに深い縁を感じてしまいました。（畑中三応子）

選出理由：G7広島サミット期間中に話題になった「お好み焼き」。この話題に絡め、筆者は食文化史の観点からお好み焼きを解説。読みやすい話から入り、最後に専門的な知見を展開する構成にすることで、ひきこまれるコメントになっています。

筆者による受賞コメント：拙コメントを月間MVCに選出していただきありがとうございます。酪農家の窮状は続いており、関係団体の調査では、酪農家の85％が赤字経営の状況です。もちろん離農を検討する酪農家も全体の6割に上り、このままでは酪農家が減少し将来的に牛乳や乳製品が不足する可能性があります。欧米では政府が乳製品を買上げ、酪農家を保護しています。日本でも政府が推進した大規模化により現在の事態が発生している中で、直接支援や買上げ、そして全体消費量の4割を占める乳製品の輸入の再検討を行うべきと言えるでしょう。（松平尚也）

選出理由：コロナ禍での需要低迷や飼料高騰による酪農経営の危機を伝える記事に対して、国の酪農政策の問題点を指摘。このままでは牛乳が不足する事態となる可能性にも触れ、議論の必要性を強く訴えます。物価高や原料不足のニュースが連日報道され諦めムードも広がる中で、読者に改めて考えるきっかけを提供しました。