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”ピッチのファイター”植田直通は井上尚弥の試合に感激。「自分たちも日本を元気にさせるプレーをしたい」

河治良幸スポーツジャーナリスト
(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

日本代表は14日にアウェーのキルギス戦を迎える。すでに現地で合宿をスタートさせたが、ひときわ強い意気込みを示しているのがセンターバックの植田直通だ。

ベルギーのセルクル・ブルージュで挑戦を続ける植田は中学時代にテコンドーで日本チャンピオンになった経験があり、サッカーに専念してからも無類の格闘技ファンとして知られる。

1対1の守備に絶対の自信を持ち、競り合いでの激しいコンタクトも全く厭わないプレースタイルは海外での戦いでも発揮されている。その上田は11月7日に行われたボクシングWBSS決勝の井上尚弥とノニト・ドネアの試合もしっかりチェックしていた様だ。

その試合のテレビ中継で、井上が瞼をカットされ流血が激しくなった時に解説者が”血を見ると興奮するボクサーもいる”と語っていた。そのことを振ると「言ってましたね。聞いていて、俺もそうやなあと思いました」と植田。「すごい面白い試合でしたね」と素直に感動を表したが、サッカーの日本代表も世界を相手にしっかりと日本のファンに感動を与える試合をしないといけないと言う自負を強めている。

「井上選手すごい大好きな選手ですし、ああいう試合を観て、やっぱりスポーツの力で日本を元気にすることができるし、今は日本でもかなり大変なことがある中で、ここで自分たちがW杯予選で、自分たちも元気にさせることができるんだっていうプレーをしたい」

熊本の出身でもある植田は2016年に地元が被災した時は現地まで足を運んでボランティア活動をしたが、自然災害にあった人たちを元気にしたいと言う思いは強い。センターバックである植田はどちらかと言えば高い技術やセンスで魅せるより、球際での強さや気持ちの部分を前面に押し出していくタイプの選手だ。

「僕にみんなが求めてるのはそういうところだと思うし、そう言った部分で僕はビビらずに、突っ込んで行きたいと思います」

”ピッチのファイター”が持ち前の強さをキルギス戦でも発揮して日本代表を予選4連勝に導けるか注目だ。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

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