年末年始のJR、「事前予約」のシステムで席を確保しよう 「自由席」がない場合も多い
あと1ヶ月もすれば年の瀬となる。旅行や帰省などで、鉄道を利用しようという人も多いはずだ。
予定がまだわからないから自由席を利用しよう、という考えは実は甘い。この時期はJRでは「最繁忙期」で、席の確保は難しい。
ふだんは自由席がある列車も、全車指定席になる。たとえば「のぞみ」は、12月27日から1月5日まで、全車指定席で運行する。
JR東日本の新幹線・特急には、全車指定席の列車が多い。「はやぶさ」「こまち」「つばさ」「かがやき」といった新幹線や、「あずさ」「かいじ」「ひたち」「ときわ」など多くの特急は、ふだんから全車指定席である。
当日のようすを見て自由席で、というのはそもそも困難だ。
この時期は、非常に混雑している。
指定席の予約は、乗車日の1ヶ月前朝10時からとなっている。
そろそろ、年末年始の移動のことを考えたほうがいいのではないだろうか?
「早期予約」を利用しよう
実は1ヶ月より前に、予約の申し込みをすることが可能だ。
JR東海・JR西日本・JR九州のネット予約「エクスプレス予約」(「スマートEX」含む)では、乗車日1年前から列車の予約ができる。もちろん、その時点で走らせることを確定している列車のみ予約できるのだが、東海道・山陽・九州新幹線、とくに東海道新幹線は、需要の増加に対応して新幹線「のぞみ」を自由自在に、1時間当たり12本まで走らせることが可能になっており、予約がそれなりにあっても対応できるようになっている。
このシステムで1ヶ月より前に予約すれば、1ヶ月前になったら列車番号や発車時刻、座席番号などをメールで知らせてくれる。
ほかの予約システムでも同様の機能があるのだ。
JR東日本・JR北海道・JR西日本(一部)で使用されている「えきねっと事前受付」では、指定席発売開始日である1ヶ月前の10時00分のさらに1週間前(同じ曜日)の14時00分から1ヶ月前の9時54分までの間、事前の申し込みをすることができる。乗車日1ヶ月前の10時00分から手配するようになっている。なお、申込内容にJR東海・JR四国・JR九州の区間が含まれる場合は、事前受付の対象外になる。
「えきねっと事前受付」は、年末の予約ならそろそろアクセスしたほうがいいのでは? と思わずにはいられない。
JR西日本を中心とする予約システム「e5489」でも、発売日のさらに1週間前(同じ曜日)の5時30分から事前申し込みが可能だ。発売日当日の7時59分まで申し込むことが可能であり、発売開始日の10時00分以降に座席の予約手続きを行う。JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州の在来線を含む予約なら、これが便利だ。この事前申し込みサービスも、そろそろ使い始めるのがいいだろう。
年末年始の予定が決まったらお早めに
年末年始は、鉄道がとくに混雑する。とくに新幹線は満員で、駅に人が殺到しすぎるために東海道新幹線「のぞみ」は全車指定席にするほどだ。「ひかり」「こだま」の自由席を使用するにしても、これらの列車は本数が少ない。「のぞみ」の輸送力は圧倒的である。
「のぞみ」は、東京~広島・博多間直通の列車よりも、東京~新大阪間のみの列車のほうが、席を確保しやすい。東京~新大阪間の利用だけでいい、という人は、この区間のみの列車を利用しよう。逆に、東京~広島・博多間の列車を利用する人は、なるべく早く予約するのが妥当だ。
東北方面の新幹線では、「はやぶさ」「こまち」の予約が取りにくい。東京~仙台間で速達性ゆえに「はやぶさ」に乗りたがる人がいるが、この区間では「やまびこ」のほうが席を取りやすい。「やまびこ」は自由席もある列車だが、時期によっては一部の自由席を指定席に変更する。
この時期は、指定席をなるべく提供しようと、鉄道各社も工夫している。列車によっては増結することもある。臨時列車を走らせることももちろんある。なるべく席を提供しようとしているのだ。
その意味では、予定が決まったら指定席を確保するという行動は正解だ。いまはネット予約があるため、それはどんどん使うといい。
チケットレスの場合は問題がない。券売機で発券しなければならない場合は、早めに券売機(もしくは発券機)に行き、発券しよう。
年末年始は、自由席の提供席数が少ないため、自由席で移動しようというのは、主要な路線では無謀であるといえる。