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【目黒区】自由が丘駅前再開発の波がここにも。「亀屋万年堂」総本店が自由が丘駅前店と統合

Chikuwa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

自由が丘駅前再開発で、正面改札口前は大規模な工事が進行しています。2023年11月から新築工事が始まり、2026年の竣工予定。

地上15階建て、地下3階のビルが駅前に誕生するという訳です。

さらに2024年4月12日(金)発行の日本経済新聞によると、美観街を含めた「自由が丘東地区」の素案が発表されたとの報道。地上25階建て、地下3階の高さ約95mの複合施設を建設する予定だそうです。

「自由が丘東地区」に広がる美観街
「自由が丘東地区」に広がる美観街

自由が丘駅周辺地区ではまちづくり再開発の動きが活発化。そんな流れの中飛び込んできたのが、自由が丘で創業した老舗の和菓子店「亀屋万年堂総本店」が自由が丘駅前再開発に伴い、2024年3月31日(日)に営業終了というニュースでした。

自由が丘には「総本店」「自由が丘駅前店」の2店舗あった「亀屋万年堂」

「亀屋万年堂総本店」
「亀屋万年堂総本店」

お菓子のホームラン王「ナボナ」で有名な「亀屋万年堂」。1938年(昭和13年)に自由が丘で創業した老舗の和菓子店です。

2021年1月25日(月)に甲府市の洋菓子メーカー「シャトレーゼ」グループの一員になりました。

自由が丘駅前店は「亀屋万年堂 自由が丘駅前総本店」と名称変更
自由が丘駅前店は「亀屋万年堂 自由が丘駅前総本店」と名称変更

自由が丘には総本店と自由が丘駅前店の2か所店舗がありましたが、自由が丘駅前店と統合することで、「亀屋万年堂 自由が丘駅前総本店」と店名も変更されています。

1938年12月に自由が丘で創業した老舗の和菓子店「亀屋万年堂」

「亀屋万年堂」は浅草橋・老舗和菓子店「亀屋近江」に職人として就職した引地末治さんが、26歳の時にのれん分けしてもらい、自由が丘で1938年(昭和13年)に創業したお店。
1941年(昭和16年)の太平洋戦争で営業を中断したものの、1946年(昭和21年)に営業を再開させました(参照元:亀屋万年堂ホームページより)。

その後、自由が丘駅前に2号店を開店したのが1948年(昭和23年)。お店のアイコンである「ナボナ」が誕生したのが1963年のことです。

「亀屋万年堂」の「プレミアムナボナ」
「亀屋万年堂」の「プレミアムナボナ」

1967年(昭和42年)に王貞治さんを起用したテレビCMで「ナボナ」の名前は一躍全国区に。自由が丘駅前店の店頭には王貞治さんのサインとともに大きなナボナが飾られていたこともありました。

自由が丘駅前店に飾られていた王さんのサイン(2021年撮影)
自由が丘駅前店に飾られていた王さんのサイン(2021年撮影)

亀屋万年堂の総本店ビルは1974年(昭和49年)に落成。創業100年に向けて2015年(平成27年)に本社ビル建て替えと総本店リニューアルが行われました。

そして今回、「亀屋万年堂総本店」は営業を終了し、自由が丘にあったもう1店舗である自由が丘駅前店と統合したというわけです。

終戦から立ち直り、人気の街・自由が丘と共に歴史を刻み続けてきた「亀屋万年堂総本店」がなくなり、地元からは寂しがる声が多数あがっています。

変わりゆく自由が丘の姿
変わりゆく自由が丘の姿

「変わって欲しくない」という想いと、「変わらなければ街は終わってしまうのではないか」という危機感。車の往来や人の流れに支障をきたす狭い道路幅は、緊急時の避難にも危険が伴う状況です。

自由が丘らしさを保ちながら、変わっていこうという街の流れはもう止めることはできません。見慣れた風景がなくなっていくのは寂しいですが、見守っていこうと思います。

【店舗概要】
亀屋万年堂 自由が丘駅前総本店(旧・自由が丘駅前店)
営業時間:9時~20時
住所:東京都目黒区自由が丘2-11-5
問合せ先:03-3717-4510

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

コピーライターからWebライターへ転身。アロマセラピスト・整体師としても時々活動しています。趣味はカンフー(八卦掌・長拳)と古代史。目黒区の魅力やおもしろいところを発信していきます。取り上げて欲しい目黒の穴場や情報もぜひお寄せください!

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