元世界王者を4度沈めたWBC/WBOライト級4位の破壊力
2021年12月5日、代役としてWBAライト級王者、ジャーボンテイ・デービスに挑み、判定で敗れたものの株を上げたイサック・クルス(23)。
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20211207-00271435
WBC/WBOライト級4位となったクルスが、デービス戦以来のリングに上がった。対戦相手は元WBA/IBFフェザー級、WBA暫定スーパーフェザー級、WBA暫定ライト級タイトルを手にしたユリオルキス・ガンボア(40)。
データー上では、クルスの身長が163センチ、リーチ160センチ、ガンボアのそれは、166センチ、165センチとなっていたが、数字以上にクルスは短躯に見えた。
試合開始のゴング直後から、思い切りのいい左右のフックでガンボアの距離を潰す。空振りを繰り返しながらも、2ラウンド終了間際に左フックをクリーンヒットしてダウンを奪う。
ダメージの残るガンボアは、3ラウンド開始直後に2度目のダウン。以降、クリンチするのがやっとといった戦いぶりになる。元チャンピオンの頭には、パンチを出すことよりもクリンチの意識しかなさそうだった。
4ラウンド終盤にもクルスの左フックをテンプルに浴びたガンボアが腰からキャンバスに崩れ落ちる。
翌、第5ラウンド中ほどに、右フックを喰らい、ロープにのけ反ったガンボアをレフェリーが救うように試合を止めた。同ラウンド1分32秒でクルスは16度目のKO勝ちを飾り、自身の戦績を23勝2敗1分けとした。
一方のガンボアは、30勝(18KO)5敗となった。
試合後、クルスは語った。
「誰が相手だろうが、目の前の敵を押しのけ破壊するためにリングに上がっている。それが、ファンの喜びにつながる。ライト級の選手全員に、この勝利をメッセージとして送りたい。自分は必ず世界チャンプになる。メキシコの皆さん、僕が帰国したら盛大に勝利を祝いましょう」
空振りの多さが気になったが、確かにクルスには勢いがある。ジャーボンテイ・デービスとの再戦に漕ぎ着けられるか。