冬のトレードで同時に獲得した2人が、どちらもトミー・ジョン手術で全休となる
12月3日、シアトル・マリナーズは、ジャレッド・ケルニック、マルコ・ゴンザレス、エバン・ホワイトの3人をアトランタ・ブレーブスへ放出し、2人の右投手、コール・フィリップスとジャクソン・コワーを獲得した。
◆「マリナーズは24歳の元プロスペクト外野手ら3人を放出し、開花前の投手2人を獲得する。この動きは!?」
フィリップスもコワーも、ドラフト順位は低くない。2022年の2巡目・全体57位(ブレーブス)と2018年の全体33位(カンザスシティ・ロイヤルズ)だ。フィリップスは、まだメジャーデビューしていない。コワーは、2021年にメジャーデビューし、今オフ、2度のトレードにより、ロイヤルズ→ブレーブス→マリナーズと動いた。
2人とも、マリナーズ・デビューは、来年以降になる。フィリップスは、移籍後、1月か2月かはっきりしないが、トミー・ジョン手術を受けた。コワーは、エキシビション・ゲームに2登板した後に右肘を痛め、こちらもトミー・ジョン手術を受ける。計6人に投げ、3奪三振を含め、全員をアウトに仕留めていた。
こうなることをブレーブスが予想していたとは思えないが、フィリップスは、2022年の春に続く、2度目のトミー・ジョン手術だ。プロ入りしてから、一度も登板していない。
一方、ブレーブスが獲得した3人のうち、先発投手のゴンザレスと一塁手のホワイトは、すでにブレーブスにはいない。加入から数日後のトレードで、それぞれ、ピッツバーグ・パイレーツとロサンゼルス・エンジェルスへ移った。
ゴンザレスは、開幕ローテーションに入るだろうが、ここまでは2試合に投げ、計5.0イニングで自責点5。両登板とも、チームメイトにはならなかった、ブレーブスの打者に対して投げた。ホワイトは、昨年5月に手術を受けた左の腰が完治していないようだ。ケルニックは、レフトのレギュラーとして起用される予定ながら、10試合で打率.074(27打数2安打)。長打は1本もなく、7三振を喫し、併殺打も3本を数える。
ちなみに、この3人は、いずれも、ドラフトで1巡目に指名された。ゴンザレスは、2013年の全体19位(セントルイス・カーディナルス)。ホワイトは、2017年の全体17位(マリナーズ)、ケルニックは、2018年の全体6位(ニューヨーク・メッツ)だ。