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東京都心は過去10年で最も寒い、小雪がちらつくような寒い節分に?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
都会に降る雪(提供:イメージマート)

南風から北風へ

予想天気図(ウェザーマップ)
予想天気図(ウェザーマップ)

きょう2月1日(水)は、日本海を急発達しながら進む低気圧の影響で、北日本を中心に風が強まっており、関東地方でも南風が強く吹いています。(関連記事

関東地方の最大瞬間風速は、羽田空港22.1メートル、横浜21.0メートル、千葉20.4メートル、東京都心15.1メートル(最大風速は8メートル超)などで、東京都心の最高気温は13.1度まで上がりましたので、2月のスタートは、春一番の予行演習のような形となっています。

ところが、上図の予想天気図にある通り、低気圧からのびる寒冷前線が通過した後、今夜までには北風に変わり、あす2日(木)にかけて再び真冬の寒さに戻るでしょう。

そして、あさって3日(金)の節分は、より厳しい寒さとなり、千葉県を中心に、関東地方でも小雪の舞う所があるかもしれません。

節分は小さな低気圧が発生か

雨や雪、風などの予想(ウェザーマップ)
雨や雪、風などの予想(ウェザーマップ)

上図はあさって3日(金)節分の雨や雪、風などの予想です。夜にかけて、関東地方の南海上、伊豆諸島付近で風が渦を巻き、小さな低気圧が発生する可能性があります。

そして、上図の計算では、陸地に降水域がほとんどかかっていませんが、種々の計算では、もっと降水域が北へ広がり、東京都心付近でも雨や雪が降る計算が多々ある状態です。

降水域が関東地方へ拡大する可能性も

アンサンブル予報の一つ(ウェザーマップ)
アンサンブル予報の一つ(ウェザーマップ)

上図は気象庁のアンサンブル予報の一つで、降水域が関東地方へ大きく拡大すると計算されるものです。

これによると、3日(金)の夕方頃から少しづつ降水域が沿岸部にかかりはじめ、夜から4日(土)明け方にかけて、千葉県を中心に、ややまとまった降水をもたらしながら通過していく計算です。

これは最も降水域が拡大する計算の一つですが、ここまで広がらないとしても、東京都心あたりまで、弱いながら降水域が拡大してくる可能性は十分に考えられます。

上空には雪をもたらす寒気

上空1500メートル付近の寒気(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の寒気(ウェザーマップ)

では上空の寒気はどうでしょうか。

関東地方で雪が降る目安とされる上空1500メートル付近で-3度以下の下層寒気が、3日(金)夜にかけて、東京都心付近まで覆っている状態が続きます。

ですから、もし降水があれば、冷たい雨に雪が交じる可能性も十分にあると思われ、小雪が舞うような厳しい寒さの節分となるかもしれません。

東京都心の予報

東京の時系列予報
東京の時系列予報

今のところ、3日(金)の東京都心の最低気温は1度から2度、最高気温は6度から7度の予想で、近年はとても暖かな節分が多いので、過去10年では最も寒い節分となりそうです。

またもし、日中から小雨や小雪がちらつくような気象条件となれば、5度に届くかどうかの極寒となる可能性もあります。

東京都心の節分の最高気温は以下の通りです。(過去10年)

2022年2月3日11.8度

2021年2月2日15.6度

2020年2月3日15.2度

2019年2月3日13.4度

2018年2月3日7.8度

2017年2月3日13.7度

2016年2月3日9.2度

2015年2月3日10.3度

2014年2月3日17.8度

2013年2月3日13.2度

近年はポカポカな節分が多いことがわかります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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