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ハンゴウで少量の米を失敗なく炊く「水加減と火加減をわかりやすく簡略化した再現性の高い方法」

健啖隊ブラックバスを釣って食う の草分け系YouTuber

長方形のメスティンとアルコール燃料を使っての炊飯が人気ですが、従来型の飯盒(ハンゴウ)でも同じように少量の米を炊飯する事が出来ます。

炊飯で失敗しやすい要素は【水加減と火加減】です。

今回は水加減と火加減を再現性良く簡略化することにより、誰でも失敗なく簡単に飯盒で炊飯できる方法を紹介します。

キャンプなどのアウトドア・レジャーは勿論、災害時などにも役立つと思います。

新型コロナによる外出自粛の気晴らしに、ご自宅のお庭やテラスで行えばアウトドアご飯の雰囲気を味わう事が出来ます。

一般的なハンゴウで少量のご飯を失敗なく簡単に炊く方法
一般的なハンゴウで少量のご飯を失敗なく簡単に炊く方法

■ 炊飯に於ける基礎知識 ■

炊飯には米の1.2倍の容量の水が必要(米1合180ccなら水は1.2倍の216cc)

米1合を30分水に浸すと概ね40ccの水を吸う

米1合を1時間水に浸すと概ね50ccの水を吸い吸水量は飽和する

■ 用意する物 ■

飯盒(アルミ製の飯盒なら形状は問わない)

1合が計量できる容器

1個30gのアルコール系固形燃料(炊く米の合数と同じ個数を用意する)

着火用のライターと米

レトルトカレーなど炊飯と一緒に温めて食べるおかず(必要な場合のみ)

用意する物(温めるおかずは写真のレトルトカレーの他にレトルトハンバーグなど、飯盒の内蓋に入れる事が出来る大きさの物を適宜用意します)
用意する物(温めるおかずは写真のレトルトカレーの他にレトルトハンバーグなど、飯盒の内蓋に入れる事が出来る大きさの物を適宜用意します)

■ 炊飯の手順 その1(水加減)■

1合の米を計量して飯盒に入れて水を加えて研ぎます。

研ぎ終えたら適当に水を加えてそのまま30分間浸しておきます。

これで米は概ね40cc程の水を吸います。

お米を研いだ後に30分間水に浸す
お米を研いだ後に30分間水に浸す

浸し終えたら水を良く切ります。(水を切る時は内蓋を装着して行うと米を溢さず上手く行えます)

これで1合の米に40ccの水を加えた状態になりました。

30分間水に浸したら水を良く切る(米に給水した水分だけにする)
30分間水に浸したら水を良く切る(米に給水した水分だけにする)

米1合の炊飯に必要な水の量は216ccですので、不足している水は176cc(約180cc)です。

1合の計量カップ1杯は180ccですので、計量カップ1杯の水を追加で加えれば水加減は完了です。

ちなみに、より多くの米を炊く時も同じ要領で、30分水に浸した後に水を良く切ってから米と同じ容量の水を加えればOKです。

尚、浸す時間を1時間にすると米は概ね50ccの水を吸いますので若干柔らかめに炊きあがります。

柔らかなご飯がお好みの方は浸す時間を1時間にすると良いと思います。

30分間水に浸し給水させた米に更に米と同じ容量の水を加える(これで水加減は完了)
30分間水に浸し給水させた米に更に米と同じ容量の水を加える(これで水加減は完了)

■ 炊飯の手順 その2(燃料のセッティング)■

火加減は30gのアルコール系の固形燃料を使えば完全に自動化できます。

この1個30gのアルコール系の固形燃料はホームセンターや100均ショップ等で簡単に入手することが出来る一般的な商品です。

30gのカップ入りのアルコール系固形燃料は100均やホームセンターなどでも購入できる一般的な商品です
30gのカップ入りのアルコール系固形燃料は100均やホームセンターなどでも購入できる一般的な商品です

必要な量は米1合に対して固形燃料1個です。

固形燃料をセットした時の鍋底(今回は飯盒)までの距離は固形燃料の高さの半分ほど取ります。

あまり離し過ぎても、逆に近付け過ぎても加熱効率が悪くなります。

熱効率の点から飯盒を真上から見た時に固形燃料が底面からみ出さないように置く事も大切です。

熱効率の観点から固形燃料と飯盒の間隔はとても重要なポイントです
熱効率の観点から固形燃料と飯盒の間隔はとても重要なポイントです

固形燃料は風に弱いので、屋外で行う場合には適当な風よけを用意します。

とにかく固形燃料の周辺を無風状態にすることが大切なポイントです。

風が無い環境なら風よけは必要ありません。

アルコール系の固形燃料は風に弱いのでとにかく無風状態を作ることがとても大切です
アルコール系の固形燃料は風に弱いのでとにかく無風状態を作ることがとても大切です

■ 炊飯の手順 その3(炊飯)■

レトルトカレー等の温めたいおかずがある時は内蓋に入れた状態でセットしておきます。

温めたい副食が有る時には内蓋に入れてセットします
温めたい副食が有る時には内蓋に入れてセットします

固形燃料に火をつけて飯盒をセットしたら後は火が消えるのを待つだけです。

アルコール系の固形燃料を使うと炊飯に於ける火加減が完全に自動化できます(着火したら消えるまで何もせずに待つだけ)
アルコール系の固形燃料を使うと炊飯に於ける火加減が完全に自動化できます(着火したら消えるまで何もせずに待つだけ)

火は約25分前後で消えますので、蓋が素手で触れられる温度に下るまでそのまま置いておきます。

この時間が蒸らしの時間になります。

蓋が素手で触れられる温度になったら出来上がりです。

飯盒の取説などには、蒸らしの時間は飯盒を逆さにする、との記述もありますが、取り立て逆さにしなくとも上手く炊きあがります。

固形燃料の火が消えたら素手で飯盒に触れられる位に冷めるまでそのまま置いておく(この時間が蒸らし時間になる)
固形燃料の火が消えたら素手で飯盒に触れられる位に冷めるまでそのまま置いておく(この時間が蒸らし時間になる)

■ より多くの米を炊飯する時 ■

1合より多く炊く場合には米が1合増えるごとに固形燃料も1個づつ増やします。

例えば米2合を炊く時は1個30gの固形燃料2個を並べて置いて2個同時に着火します。

標準的な大きさの飯盒の場合、飯盒の下にはみ出さないように3個の固形燃料を並べる事が出来ますので、3合までの米を炊くことが出来ます。

今回紹介した方法で無風の屋外にて米1合〜3合までを1個30gの固形燃料を所定の個数使って上手く炊ける事を実際に炊飯して確認しています。

■ この方法で炊飯ができる環境的な条件 ■

無風であること(もしくは風よけを使って無風と同じ状態を作る)

気温が10度以上(それ以下の時は1個35g等の少し大きめの固形燃料を使えば可能)

■ 飯盒の内蓋の使い方 ■

余談ですが、たいていの飯盒には内蓋が付いています。

この内蓋はすり切りで2合の米が計量できる計量カップにもなります。

炊飯と同時におかずなどを温める事にも利用できます。

おかずの温め等に使わないなら炊飯時には取り外してしまっても良いのですが、たとえ内蓋に何も入れていなくとも装着した状態で炊飯した方が飯盒内部の蒸気の圧力がほんの少し上昇するため米が美味しく炊きあがります。

炊飯時には内蓋を取り外して使う旨の説明書きがある製品もありますが、上記のような理由から私はいつも装着した状態で使っています。

自然の中で食べるご飯は最高です!!
自然の中で食べるご飯は最高です!!

最後までご覧頂きありがとうございます!!

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ブラックバスを釣って食う の草分け系YouTuber

「身近な場所でアウトドア・レジャーを満喫」が健啖隊のメインテーマ。ここでは様々なアウトドアシーンで知っていると役に立つ知識や情報を紹介します。特に魚釣りと釣った魚の調理・山野草・キノコは得意分野です。健啖隊の動画チャンネルでは釣ったブラックバスを料理して食べる動画はギネス級にたくさん公開しています。紹介した料理の数も一般的なソテーやフライから刺身やクサヤ干物まで汎ゆる料理を網羅しています。一度、健啖隊の動画チャンネルをご覧になれば必ずやビックリすると思います。尚、ブラックバスをどう捌けば美味しく食べられるかの要点は健啖隊が実践して見出した方法がウィキペディアでも掲載される程に認知されています。

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