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藤井聡太竜王(20)名人挑戦に向け走るか? 豊島将之九段(32)追いつくか? 1月18日、A級7回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月18日。第81期A級順位戦▲藤井聡太竜王(5勝1敗)-△豊島将之九段(4勝2敗)戦がおこなわれます。

 渡辺明名人への挑戦権を争うリーグ戦も序盤、中盤が終了。いよいよ終盤の段階へと入ります。

 今期A級は5回戦開始時点で、藤井竜王と豊島九段が1敗で並んでいました。

 6回戦、豊島九段は広瀬章人八段に敗れて2敗に後退。藤井竜王は佐藤天彦九段に勝ち、現在は単独トップに立っています。

 今期A級のリーグ表が発表されたとき、この7回戦、藤井-豊島戦が挑戦権争いの大きな一番になると予想された方も多かったでしょう。

 藤井竜王は順位戦で54勝4敗(勝率0.931)という、これまでの将棋界の常識では信じられないような成績をあげています。

 藤井竜王はA級を1期目で制し、史上最年少名人への道をひた走るのでしょうか。

 豊島九段は2019年に名人就位。その1期も含めて、今期はA級6期目です。

 もしここで豊島九段が勝てば、名人挑戦権争いは歴史的大混戦となる可能性が高まります。

 今年度も王位戦七番勝負、銀河戦準決勝、棋王戦4回戦と何度も戦ってきた両者。通算対戦成績は藤井19勝、豊島11勝です。

 12月25日におこなわれた「SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2022」では、両者は西軍のチームメイトとしてともに戦い、リレー将棋でもペアを組んでいます。

 このとき、両者は角換わり腰掛銀を選んでいました。本局もまたそうなる可能性が高いでしょうか。

 いよいよ終盤を迎えるA級順位戦。これからどんなドラマが待っているのでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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