解決!おしゃれ着の「つけ置き」って何分が正解なの?
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
おしゃれ着を洗うときに「つけ置きする」という言葉をよく聞きますが、本当に適切なつけ置きの適正時間って何分なんだろう?
もしくは、長くつければ汚れは落ちるんだろうけど、洋服にダメージが及ぶのは何分以上からなんだろう?
って疑問に思ったことはないでしょうか?
本日は、そんな疑問に決着をつけます。
誰にでも見える形で「つけ置き」の適正時間ベストタイムを割り出しました。
おしゃれ着用洗剤でつけ置きする時ってどんなとき?
おしゃれ着用洗剤を使った「つけ置き」には2種類の意味があります。
・汚れがひどくて洗濯機だけでは落とせないとき
・洋服がデリケートすぎて洗濯機が使えないとき
これらの区別は洗濯表示を見て判断します。
洗濯機で洗う前のつけ置き
洗濯機で洗う前のプレ洗濯(予備洗い)としてつけ置きするするのは、洗濯機で洗えるマークのついた洋服です。
主な素材:ポリエステルの機能性スポーツウエア、アクリルや綿のニット、麻のシャツなどの水に強い素材です。
【洗い方】
① 洗剤をよく溶かした水につけ置き
② 洗濯ネットに入れる
③洗濯機のウール洗いのコースで洗う
洗濯機が使えない衣類をつけ置き
手洗い推奨マークのついた洋服を洗う場合にもつけ置きします。
こちれは汚れ落ちというよりも、優しく洗うためです。
洗剤を溶かした水に衣類をつけるだけで、揉んだりこすったりはしないので、洗濯機を使うより摩擦が少なくて、型崩れしやすい洋服も安全に洗うことができるんです。
主な素材:ウールやカシミヤ100%のセーター、レーヨン100%のシャツ、シルクを使った洋服など。
【洗い方】
①洗剤をよく溶かした水につけ置き
②洗濯機で1分脱水
③容器に新しい水を入れてすすぐ
④洗濯機で1分脱水
それぞれの適正つけおきのベストタイム
・洋服の素材によってのつけ置きベストタイム
・汚れによってのつけ置きベストタイム
・予備洗いとしてのつけ置きベストタイ
・洗浄力が高いつけ置きベストタイム
これらのベストタイムを実際に洗って確かめます。
使った洗剤
花王「エマール」の概要
液性:中性
すすぎ:1回対応
成分:水、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エチルアルコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、安定化剤、クエン酸塩、pH調整剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアミドアミン、シリコーン、防腐剤、香料
界面活性剤:21%
購入価格261円(一回の洗濯コスト20.8円)
実験方法
水に規定量のエマールを溶かして、汚れをつけた布、ウール、レーヨンを20分、1時間、2時間、3時間と時間を分けて洗っていきます。
洗浄力のテスト
口紅、卵、醤油、ボールペン、果汁、ソース、ミートソース、カレー、ごま油といった9つの汚れをつけた布を洗って汚れ落ち具合を5段階で点数をつけます。
服へのダメージテスト
縮みやすいウール100%の布とレーヨン100%の布を洗って縮率を測ります。
つけ置きベストタイムの結果
つけ置きのみの場合
20分のつけ置きでは水溶性の汚れ以外は落ちず2時間で汚れ落ちが良くなってきました。
逆にいえば汗など水に溶けやすい汚れだけなら20分のつけ置きだけで洋服にダメージを与えずに洗うことが可能です。
つけ置き後に洗濯機で洗う場合
2時間のつけおきで、洗浄力の強い粉末洗剤(弱アルカリ性)の洗剤と同等の洗浄力を得ることができました。
汚れ落ちが弱いと思われていたおしゃれ着用洗剤もつけ置きすることでしっかりと汚れを落とすことができます。
ウールとレーヨンの縮み
●ウール
意外にも2時間までなら大きな縮みはなく、3時間で大きく縮みました。2時間が境界線のようです。
個人的には思ったよりも長いなと言う印象。
ウールのつけ置き時間は2時間以内に済ましましょう。
●レーヨン
縮みやすいレーヨンは20分目から少しずつ縮み、2時間でかなり大きなダメージが見られました。
レーヨンはできれば20分以内に洗い終わりたいところ!
実験結果のまとめ
つけ置きは1時間を超えたあたりから洗浄力が強くなってきます。汚れがひどい場合は1時間はつけ置きたいところ。
水に強い化学繊維や綿、麻などは1時間〜2時間がベストタイム。2時間を超えても汚れ落ちは変わりません。
ウールやカシミヤなどは2時間を超えると縮み始めるので、つけ置きは2時間以内。
レーヨンは20分以内に手早く洗うことをおすすめします。
こちらが試してわかったつけ置きの適正時間、ベストタイムです。
洗濯時の参考にしていただけると幸いです。
さらに詳しい実験結果が知りたいかたは私のブログ「洗濯ラボノート」にお立ち寄りください。