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イチロー以来15年ぶりの「30盗塁以上で成功率95%以上」も!? ここまで33盗塁で成功率94.3%

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィット・メリフィールドとアンドルー・ベラスケス(手前)Aug 11, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ウィット・メリフィールド(カンザスシティ・ロイヤルズ)は、3年ぶり3度目の盗塁王に近づいている。ここまで33盗塁。リーグ2位のセドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)とは、11盗塁の差がある。

 スターリング・マーテイ(オークランド・アスレティックス)は32盗塁だが、そのうちの22盗塁はマイアミ・マーリンズで記録した。ロイヤルズとオリオールズとアスレティックスはア・リーグ、マーリンズはナ・リーグのチームだ。盗塁ランキングにおいて、マーテイはア・リーグ21位タイ(10盗塁)とナ・リーグ2位タイ(22盗塁)に位置する。

 メリフィールドとマーテイは、盗塁成功率も高い。それぞれ、94.3%(33盗塁/盗塁死2)と91.4%(32盗塁/盗塁死3)だ。2015年以降にシーズン30盗塁以上の延べ46人中、成功率90.0%以上を記録したのは、2019年に93.8%(30盗塁/盗塁死2)のクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)しかいない。

 また、現時点のメリフィールドの盗塁成功率は、1951年以降の5位(シーズン30盗塁以上)に相当する(マーテイは27位)。1970年にロイヤルズで33盗塁と盗塁死2のエイモス・オーティスと並んでいる。

 さらに、ここから、5盗塁以上&盗塁死ゼロでシーズンを終えれば、メリフィールドの成功率は95.0%以上となる。こちらは、1951年以降に3人。ともに96.9%(31盗塁/盗塁死1)のブレイディ・アンダーソン(1994年)とカルロス・ベルトラン(2001年)と、95.7%(45盗塁/盗塁死2)のイチロー(2006年)だけだ。

筆者作成
筆者作成

 メリフィールドの盗塁死は、4月11日と8月11日の2度。最初の盗塁死は、セーフと判定された後、リプレーによって覆った。8月10日の時点では、32盗塁と盗塁死1、成功率97.0%。盗塁数と成功率のどちらも、1994年のアンダーソンと2001年のベルトランを上回っていた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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